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【國體】しらせる国の子育て ―哲学とーちゃんの子育て―

 「みちこぉーこうごぅへいか~ みちこぉ~こうこうぇいかぁ~」

 まなちゃん(六歳三カ月)が、私の肩に乗って、白髪まじりの髪を思いのままに、ぐちゃぐちゃにしたり、まとめて指でこねまわしたりしていました。

 「まなちゃん、見えた?」
 「うん、みえたよ。」
 「どうだった?」
 「きれいだったよ。やさしそうだったよ。」
 「今日は、天皇皇后両陛下に逢いに来れて、奉迎できて、よかったね~。」
 「ね~。」
 「まなちゃんと、一緒に来れて、楽しかったよ、おとーちゃんは。」
 「まなちゃんも~。」

 美智子皇后陛下が浜松駅の高架下に立っている私達の側に、自動車の中でお座りになり、お顔(竜顔)を少々傾けられ、優しげに手を振って下さいました。
 ほんの一秒、車でお通りになられましたが、私には五秒にも感じられました。通り過ぎられ、周りの皆さんが、「よかったね~」、「優しそうでしたね~」と言いながら、広がっていきました。まなちゃんを下に降ろす空間ができたので、降ろして顔をまっすぐに見すえ、両肩に手を置きながら、ゆっくりと言いました。

 「まなちゃんのお名前、まない、は『古事記』という古い本から頂いたのは知っているよね?」
 「うん、知ってるよ~。」
 「まないの名前はね、神様の国にあるきれいな泉の名前なんだよ、知っていた?」
 「うーん?」
 「きれいな泉の名前なんだよ。覚えておいてね。」
 「はーぃ。」
 「そのきれいな泉はね、皇室が占いをする時に使った泉でもあるんだ。」
 「ん?」
 「そっか。だからね、まないの名前は、皇室をお助けする、って意味も込めてつけたんだよ。美智子皇后陛下、天皇陛下をお助けする、のことだよ。」
 「へぇー」
 「美智子皇后陛下や天皇陛下は、みんなのために生きておられるよね。みんなにやさしくされていらっしゃるよね。それはわかる?」
 「うん。」
 「うん、嬉しい、そこがわかるのは。じゃあ、おとーちゃんが言いたいのは、」
 「うんうん。」
 (まなちゃんがしっかり私の目を見てくれました)
 「おとーちゃんが言いたいのは、みんなにやさしくできる人になって欲しい、そういう人を助けられるようになって欲しい、って意味をまない、という名前に込めているってこと。どう?わかる?」
 「うーん、わかるよ~」
 「そっかそっか。だから、おとーちゃんはどうしても、今日はまなちゃんを連れてきたかったんだ。そして両陛下にお逢いして、まなちゃんに名前の意味を教えたかったんだ。教えられて良かったよ。ありがとう」
 「うん、まなちゃんもみちここうごうへいかにあえてよかったー。おとーちゃんと、これてよかった~」

 名前の意味を本人が解っているのか、は判りませんでした。けれども、両陛下を奉迎し、その後、まないに名前の由来を教えることができて嬉しかったです。浜松駅の奉迎の時間しか空いておらず、それでもどうしても、と連れてきました。

 「おとーちゃん、もういっかい、かたぐるましてぇ~。」

 というので、肩車をしました。周りがいろいろと普段と違うというのもありました。バスのような警察車両が数台あり、私服姿なのですが、鎖骨の前に無線機のついている警察官の方々がいました。子供連れや妙齢の女性たちがあふれんばかりに信号待ちをしており、華やいだ会話が楽しそうでした。みなさんが、天皇皇后両陛下がご公務として訪れる静岡での最後のお姿を見ることができたのでした。両陛下の気品に満ちた気配を分けて下さり、まなちゃんは、鼻歌のように美智子皇后陛下と、つぶやいたのでした。『古事記』にある「皇孫(すめみま)就(ゆ)きて治(しら)せ(文末脚注参照下さい)」の言葉を浜松駅前で見られました。

 平成三十年十一月二十八日(水曜日)、午後二時四十五分(予定では二十五分)に浜松駅から御出立遊ばされる両陛下のご予定をお聞きして、長女まないを是非とも連れて行きたい、と思いました。長男説治郎は、二年前の小学校入学式の日にスペイン国王ご夫妻と両陛下を静岡駅から奉迎致しました。今回は小学校があり、二女おとははまだ、一時間の待ち時間をジッと待っておられないので、まなちゃんだけとしました。
 期待通りに一時間前についても、機嫌悪くなることもなく、最後まで穏やかなまなちゃんでした。気分の上下を外に出さない所が、まなちゃんの美点というのを、改めて実感しました。鼻歌が出たのは何よりのしるしと感じ入りました。
 皇室がしらす国、それが日本の伝統であり娘の中に入ったことが嬉しく、嬉しくありました。


文末脚注
 「しらせ」とは、「知らす」、「治らす」、「統らす」という漢字を当てられます。原文は、

 「天照大御神、高木神之命以、問使之。汝之宇志波祁流葦原中國者、我御子之所知國言依賜。故汝心奈何。」

 「知國」が「知らす国」です。意味を意訳しますと、

 「権力で支配されて日本をどうすべきか知恵の神(高木神)に、天照大御神が問われた。すると、知恵の神は、天照大御神の子孫(皇室)が治める国と知らせて、言葉で大切にしていきなさい。どうでしょうか。」

 です。その後の『古事記』を見ますと「治める国と知らせて」の意味が以下のようになります。

 「権力で支配するのではなく国民の中へ皇室自らが入っていて、祈りなどの言葉を通して、慈しみを与えましょう。皇室と国民で協力して日本を治めていきましょう。」

 です。
 七月初頭の行幸啓のご予定は、西日本豪雨でお控え遊ばされました。また、天皇皇后両陛下が国民の中に入って数々の施設を直接、訪問されお話し遊ばれされるのは、『古事記』に書かれた「しらせる国」そのものでした。感謝の一念です。

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