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配布プリント「論文とは何か ―作文と小論文の違い―」と解答文2例

 静岡英和女学院中学校・高等学校様で、60分の授業で配布したプリントです。
 また、最後に宿題の例文2例があります。

 プリントの解答と授業内容の簡単な内容を、プリントの下に書いております。
 実際の授業は、高校生向けですので、わかりやすい言葉をつかいました。
 授業は、石上国語教室様の依頼です。

静岡英和女学院女子中学校・高等学校様HP
http://www.shizuoka-eiwa.ed.jp/

石上国語教室様
http://www.kokugokyoushitsu.com/

 以下レジュメです。WORDのA4で表裏1枚配布です。

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                                                      平成30年4月26日
論文とは何か ―作文と小論文の違い―
                                                         高木 健治郎

 本日は、世界の大学で教えてもらう「作文(感想文)と小論文(考察)の違い」のお話をします。小学生や中学生までは「感想文を書きなさい」と言われます。けれども、大学生や大人になると「小論文を書きなさい」や「考察しなさい」と言われるようになります。ですから、今日のお話を身につけるのは、大人になる第一歩だとも言えます。最初は手助けのヒントから書きだします。


・感想:思っていること = 好き、嫌い、楽しい、嬉しい、悲しい =
・考察:自分だけの考え = 他の人とは違ってもよい       =

・三段論法:古代ギリシャのアリストテレスの三段論法、論文には事実、論拠、結論が必要
・事実:論文の出発点:多くの人が受け入れている出来事、状態。文化や人で変わらない

・論拠:論文の独自性:筆者だけの考え方 文化や人で異なる。異なることに価値がある

・結論:言いたいこと:問題なら聴かれていることの答 
:結論だけ同じでも論拠が違うと100点満点にも0点にもなる。



 それでは設問に入ります。
●設問1 「2 ふたつよいことさていないものよ」を読んで感想と考察を書いてください。
感想:

考察:

●設問2 14頁7行~15頁12行を読んで、事実、論拠、結論を本文からそのまま書き写して下さい。

事実:

論拠:

結論:
●設問3 設問2の事実に加えられる、具体例をあなたが2つ考えて下さい。

加える事実1:

加える事実2:

●設問4 設問2の論拠は筆者「河合隼雄(かわいはやお)氏」の考えです。この考えとは違う考えを、設問2の事実から、あなたが2つ考えてください。

筆者とは違う論拠1:

筆者とは違う論拠2:

●設問5 「3 100%正しい忠告はまず役に立たない」の18頁~19頁6行を読んで、結論、論拠、事実を書き出しなさい。見つけるのが簡単な結論から書いてください。(16行を3行にまとめなさい、という意味でもあります)

・結論:

・論拠:

・事実:

●設問6 設問5の論拠は筆者「河合隼雄(かわいはやお)氏」の考えです。この考えとは違う考えを、設問6の事実から、あなたが1つ考えてください。そして、3段論法で書いてみましょう。

・事実:

・論拠:

・結論:

 どうでしたか、文章では事実と論拠と結論が入り混じっていることが理解できたでしょうか。
 どうでしたか、事実と論拠と結論の違いはなんとなくわかったでしょうか。そして感想文と小論文の違いはどうでしょうか。今後も、学んでいきましょう。最後に感想などを書いてください。
●設問7 感想など

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宿題要件 300字の原稿用紙に、小論文と感想文をそれぞれ書いてくること
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 以下は小論文の解答例です。

ーーーー解答文1例目ーーーーーーーーーーーー

 「100%正しい忠告はまず役に立たない」という筆者の意見に賛成する。しかし、実際に行動するには、大きな困難が立ちはだかっていると考える。
 筆者が論拠として挙げているのは、「個人と個人が深くかかわること」の必要性である。幅広い、つまり誰にでも通じる忠告は、「その時その場」にしか存在しない個人に関われない。1回成功した忠告は、「過去他の場所」にしか存在しない他人への忠告であって、「その時その場」にしか存在しない個人には関係がない。
 しかし技術の発展は、ネットや携帯で「いつでもどこでも」他人に関わることを可能にした。だから、実際に行動するには、大きな困難が立ちはだかっていると考える。
(293字)

ーーーー解答文2例目ーーーーーーーーーーーー

 「100%正しい忠告はまず役に立たない」という筆者の意見に反対する。なぜなら、筆者は忠告の内容だけを論じ、忠告者の態度を考慮していないからである。
 筆者は、「非行をやめなさい」や「ヒットを打て」など忠告の内容だけを挙げている。「ヒットを打て」というコーチの態度は触れられていない。続けて「その時その場の真実」の重要性を論じる。
 しかし、コーチは声の大きさ、体を選手に近づけるなどで、コーチ自身の真剣さを伝えられる。こうした非言語コミュニケーションで選手に「その時その場の真実」を伝えられる。諺「目は口ほどにものを言う」は、的確に表している。
 以上から、私は筆者の意見に反対する。
(296字)



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