哲学14-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。△は補足です。考察をつける場合もあります。

△今回は特に素晴らしいコメントが多いので嬉しいです。

問1 宇宙の果てはあるのかないのか?

問2 最も印象に残った哲学者は?

問3 感想




○ニーチェの話の際、就職の際に自分の出身大学を聞かない、という話が出てきたけれども、確かにその通りで、就職の決まった私も、大学名はあまり聞かれること無く、大事なのは自分が何をしてきたか、どういう人物なのか。この大学で言えばものづくりは好きなのかということなので、先生の話はなるほどと思いました。

★就職おめでとう御座います。嬉しいニュースです。現在も就職の際は大学名をあまり聞かれないのですね。1年生が多いので、大切な情報を知ってもらいたいですね。貴重な情報を有り難う。

○私は怒りとか気が狂っているのも人の理性だと思う。それは人が自分の精神が壊れないようにしている行動なのでそれも理性になると思った。

★なるほど、自分の考えをしっかりと持っているのが伝わって来ました。それは○○くんの特徴なので、学問として伸ばしていって欲しいです。具体的には本を読み、事実を実際に自分で見て考え、反対意見も取り入れる、ということです。また、デカルトの言う理性とは全く違う点も認識しておいて下さい。デカルトの言う理性とは自分の心の中だけでなく、全宇宙に通じるものです。

○今日は、発表させてもらい有り難う御座います。宇宙の話でも意見が沢山あり面白かったです。数学的に考えている人もいて、こういう答えもあるのかと驚きました。

★こちらこそ有り難う御座います。○○くんの意見がクラス全員に観てもらい、学習内容と共に意欲の向上に繋がったと思います。そうやって多くの人と、自分の異なる人の意見を参考にして積み上げていくのが、哲学史と共通していますよね。その点も、実際に体感して欲しい、と思っていました。

○消極的ニヒリズムのように、ふと思うことは最近も何度かある。日本人が足を誰かに踏まれた時、相手だけでなく、自分もこんなところに足があってすいませんと誤り、自己にも否定すべき点があることに気づき思いやるのと、少し似ているような気もする。

★感動しました。素晴らしいです。日本人の思想「お互い様」ですね。ニーチェは哲学崩壊後を見据えて、幾つか提案しましたが、詳しくはブログと『反哲学史』を、日本人と近いところにやってきた、という感じがしています。来週まとめをやりますので、多分内容が被ります、また考えてみて下さい。

○先生が思う現代人が読んでおきたい本はどんなものがありますか

★嬉しい質問有り難う御座います。来週の講義でお話しますが、古典です。具体的には『古事記』、『聖書』、『論語』です。それぞれ千年以上読み継がれて来た本です。アリストテレスの講義の時に「本の運命」の話をしましたが、読み継がれて来た、ということはそれだけの価値がある、ということです。もう1点、現在の世界はアメリカの衰退期に入っているので、混沌状況へと向かいつつあります。そういう時は価値が混乱していきます。そういう時にこそ、残ってきた古典を読んでもらいたいと思います。私が『論語』を仲間と勉強会をしているのも、そうした理由があります。

○哲学はデカルトというものを残すことができたが、そのデカルトは、WWⅠなどのものを生んでしまった。デカルトは人が管理しきれるものだろうか?

★後半部分に疑問を持ちます。デカルトは人物です。次に、デカルトの思想=理性神は現代数学の進歩を生んでいますし、現代の自然科学の世界観の土台になっています。デカルト思想は強固に残っています。どうでしょうか、質問の答えになっているでしょうか。また何かあれば質問下さい。直接コメントでも受け付けています。

○ニーチェル(の?)消極的ニヒリズムの全てが無意味というのもにとても反論したくてしょうがなかった。全てのことに意味はあるのだ。

★ ◎(二重丸)。素晴らしい。その衝動を是非とも文字にしてみて下さい。私でよければ見ます。そしてコメントをつけて返信をしますよ。お時間があれば話し合いをしましょう。「全てのことに意味はあるのだ」、善いですね~。嬉しい意見です。

○どの哲学者が正しいかは全く分からないが、考え方を統合していなかったのはなぜか疑問を抱いた。

★初回の講義で、哲学は1つにまとまりません、と述べました。覚えているでしょうか。誰か一人が正しい、のが哲学ではないのです。次に、考え方を統合する、ですが、それは哲学以上の、あるいは近代哲学以上の視点がなかったからでしょうね。そこに行き着こうとしたのがニーチェです。それを引き受けたのがバタイユだと思っています。他方日本人が、哲学の統合を考えることができるのは、例えば江戸時代の石田梅岩の徹底的な思想相対主義を学んだからではないでしょうか。そこまで詳しく勉強していないのですが。

○多くの哲学者の考えを聞いたが、まず最初に全員批判、もしくは疑うことをしていると思った。これはソクラテスの考えが受け継がれていたのだなと思った。

★ズバリ!!その通りでしょう!! よくぞ、哲学の本質の1つを抉り出してくれました。

○哲学者の人は皆、新しい考え方がでるたびに否定しています。これはソクラテスの考えから来ているのでしょうか。また、哲学は何かを否定するからこそ生まれるものなのでしょうか。

★素晴らしいですね。前半はズバリ!!その通りでしょう!!です。後半もはい、その通りです、になります。というのも、そもそも学問の発展は前の人の積み重ねにさらに積み重ねていくことです。ですから、前任者の言うことをそのままでは積み重ねにならないのです。必ず否定する、横から観るなどで積み重ねになるのです。私の意見も否定していって下さいね。もちろん、そのために研究して下さいね。

○考えている私は疑いえないという言葉は誰が言った言葉かは分からないけど「我思うゆえに我あり」のような言葉があったと思うが同じこと、ということでいいのだろうか。

★良いのです。両方ともデカルトの言葉です。「方法序説」に書いてありますので読んでみて下さい。

○多くの哲学者の意見を聞いて、どれも最もらしい意見ばかりであったが、批判も筋が通っていて、かなり混乱した。だが哲学の面白さが理解できた。

★嬉しいです。自然科学では「正解が1つ」ですが、哲学では「人によって正解が異なる」です。そしてそれを「面白い」と感じられることは貴重です。学問の「面白さ」を感じて伸ばしていって下さいね。

○デカルト的には神は人みたいな形じゃなくて数学そのものなんですか?

★的確な深い質問ですね。詳細はご自身で本を読んでもらわないとならないのですが、神と人は数学のような明晰判明な意識によってつながっている、の方が正確だと思います。

○(問2 最も印象に残った哲学者は?) 個人的なことですが、最近SOMAというゲームの話を聞き、自分自身のあり方について、今回の授業で合うような話だったので、先に哲学者がこうした問題に取り組んでいたんだと思い、関心を持ったためです。

★そうでしたか、講義を聞き、自分の生活の中に落とし込める、素晴らしいですよ。ヘーゲルは確か近年名訳が沢山出ていて、日本語で読みやすいかもしれないので、是非、読んでみて下さい。

○(問2 最も印象に残った哲学者は?)ヘーゲル 他者との交わりによって、精神が発展するという考えには非常に共感することができた。私はあまり他者と関わることが苦手で、1人でいることの多かった時期があり、そのころは自分の殻に閉じこもってしまっていた。

★ヘーゲルの偉大さが、こうして○○くんのことを教えくれました。有り難う御座います。ヘーゲル、よかったら読んでみて下さい。また、授業で紹介した河合隼雄著『こころの処方箋』に「心の新鉱脈を掘り当てよう」があります。心理学者の分析も合わせてどうぞ。

○ニーチェの言葉で、ニヒリズムを理解したとしても、人間は実際に自然回復ができるのかどうかは、曖昧なのではないでしょうか?

★鋭いですね、素晴らしいです。私自身の体験として、あるいは家族の体験などを通して、ニーチェの自然回復は実感しています。しかし、それが全員に、あるいは普遍的に当てはまるかどうか、には疑問が残りますね。まさに、コメントの通りです。想定される答えは、「人間は生存競争を生き残ってきたので、自然回復する力は与えられている」になります。どうなんでしょうね。そうすると、回復とは何か、を定義づけしなければならなくなりますね。指摘された疑問は大分発展していきますね。面白いです。有り難う。是非とも考えてみて下さい。私も考えて見ます。

○(問2 最も印象に残った哲学者は?) キルケゴール 「悪の問題」を自分自身の問題としたために、自分の存在を受け入れられない。そういう中に希望を見出そうとするところが、問題から目をそむけがちな自分にはとてもひびいた。

★1人でも響く人がいてよかったです。キルケゴールも常に目を向けていたわけではありません。でも、自分の良心に耳を傾けると、どうしても目を向けざるを得なかったのです。人生にはそういう問題がありますよね。私にもありましたし、今もあります。決して逃げない、解決できないかもしれないけれども、という気持ちでいます。○○くんはどう想っているのか話してみたかったです。また、コメント感想くださいね。

○ニーチェの「~不安にはたえらるのか?」という所は自分には強く突き刺さった。自分であまり考えずに大学進学をしてしまい、悩んでいますが、ありのままを認め、それを否定するための行動を起こすことが、自分自身の心の安寧につながるかと想うと、気持ちが救われたようだ。

★「気持ちが救われたようだ」とは何とも何とも。こうして授業ができたこと感無量です。大学を始めとし、ご両親など支えて下さった多くの方々に感謝します。

○今回の授業は正直良く分からなかった。哲学の矛盾があり、それを段々と解いて行き、最後にはニーチェが壊したというか、ならば、今残っている哲学という分野はなんなのか。また、全てが無価値であったとしても、何かしらにすがりつかなければ生きられないのが人であるため、私はニーチェより、実存と実在であるまでのキルケゴールの方が好きである。

★自分自身で考えながら授業を受けてくれたこと伝わって来ました。嬉しいです。前半の質問ですが、講義の最初に哲学とは、自然科学のように1つの正解がある学問ではない、と言ったのを覚えているでしょうか。次に、南部先生のお話で現代数学でもプラトン主義=哲学は大枠で生きています。けれども、哲学のみの発展がなくなった=哲学の崩壊があります。例えてみれば、恐竜は絶滅しました。けれども、恐竜の研究は続いている、ということです。その恐竜の研究は価値がない訳ではないのです。後半ですが、前半を読んでみて、講義より1つ上の疑問を投げかけてみることにします。「何かしらにすがりつかなければ生きられないのが人である」と書いていますが、それは本当でしょうか? 普遍的妥当性があるでしょうか? そこを考えてみて下さい。一般社会の常識を疑うこと、を提示したソクラテスのように、本当に人間とはすがらなければ生きられないのでしょうか? そして何をすがる、というのでしょうか。

○私は神はいないと思っていながらも、お正月には神社でお参りをしているので、神にすがっていることに気がつきました。

★「神にすがる」という意味ではないと思います。「神がいる前提を無意識に認めている」だけではないでしょうか。もう少し厳密に言うと「神にすがる」というのは、一神教での創造神にしかありえません。これに似たのは「南無阿弥陀仏」の阿弥陀信仰です。古代ローマや日本は、「神がいる。が困った時や嬉しい時だけ呼び出す。」という感じです。だから、「死後どこに行くのか?」はあまり不安にならないのではないでしょうか。言葉の意味を大切にしていってください。

○様々な哲学者の考えが出てきてとても濃い内容だった。家にニーチェの本があるので、また読み返してどんな考えを残したのが見直したい。

★家にニーチェの本があるのですね!そうですか、嬉しいです。もし、ニーチェの本を読み返して感想や疑問などありましたら、またコメントなりで教えて下さい。

○ニーチェによって哲学が終わるまで、一般市民にも哲学は広まっていたのでしょうか。今の日本人にとって哲学が難しく感じたり、敷居が高いと感じたりするのは哲学の終わった後の時代に生まれたからでしょうか。「人はなぜいきるのか」と哲学によくありそうなことを考えると中二病だと呼ばれるのは日本人くらいな気がしました。

★幅広い視点を持っていますね。最初に質問ですが、哲学は一般市民にも広がっていました。ただ、識字率が低かったために、正確には知識階層には、の方が正しいと思います。次の質問ですが、授業では、日本人が根本的に哲学の思想を持っていない、あるいはなじみがなかったから、としています。もちろん、哲学崩壊後の複雑な状況もあるにはあったと思います。最後ですが、「若気の至り」という諺を知っているでしょうか。中二病という言葉の無い時代から、あるいは他の社会でも「若者のやることは良く分からん」などと言っていましたよ。約3000年前の古い文字にも「今時の若い者はけしからん」と書いてあります。

○ニーチェで西欧哲学がなぜ終わってしまったのかわからない。ニーチェを批判した人がいないのか気になります。

★授業の欠点を教えてくれて有り難う御座います。授業で「西欧哲学=プラトンの哲学(イデア論)+キリスト教」とデカルトの回に説明しました。ニーチェはキリスト教の神を否定したのです。ですから、後半部分を否定したので西欧哲学の等式が成り立たなくなったので終わってしまったのです。もう少し深く関心がありそうですので、『反哲学史』を読んで下さい。ニーチェを批判し、あるいは乗り越えようとした人は何人かいます。私は継承しつつ乗り越えようとしたバタイユを読みました。酒井健先生の本が読みやすいと思います。あるいは、別の観点から哲学を再構築しようとしている動きは、構造主義や実存主義なとど言われいます。毎回鋭い指摘を有り難う。

○ニーチェについては、まどマギである程度知っていた。虚無主義も気になっていたので知れてよかった。永劫回帰についても詳しく知りたい。

★まどマギは凄いですね。哲学なんですね。虚無主義ですが、奥が深いので講義で満足せずに、決して間違っているわけではないのですが、幾つも重要な箇所を削除していますので、是非とも本を読んでみてください。永劫回帰については、幾つもの説があるのですが、私はプラトンの魂の輪廻転生と同じだと考えています。何度も魂は生まれ変わるので、永劫回帰する、という形式です。如何でしょうか。

○今回の授業では黄色で文字が潰れて見えにくい部分がわりと多かった。

★申し訳ありません。次回最後ですが気をつけます。また、教えて下さい。

○ニーチェの言葉で今まで長い映画を見ていたような、すっとした気持ちになった。

★それは善かったです。哲学の講義は流れを重視して創っていますので、その点を感じてもらえたようです。ただ、そのために幾つもの点を削除していますので、留意してください。続けて書いてくれたコメントの通りです。

○ニーチェは誰かの哲学を批判したのだろうか。哲学の歴史は想像していたよりも遥かに大きく、深いものであった。

★ニーチェは「近代哲学=イデア論+キリスト教」を根源から批判しました。身近な言い方をすれば、キリスト教国では決して大規模な戦争=理性に反する戦争をしない、という思い上がりを批判した、と言えるでしょう。「想像していたよりも遥かに大きく、深いものであった」という感動を忘れないで下さい。また、理系の歴史も、技術者の歴史も同じくらい遥かに大きく、深いものです。当の大学では3年次に「科学技術者の倫理」を担当しています。良ければ受講して下さい。

○哲学者は悲しい最後を迎える人が多いと思った。しかし、その考え方や思想は今もなお生きており、偉大な人物達だと思う。今、彼らのような人はいるのだろうか。

★次回は別の意味での偉大な人物を取り上げます。現代でも偉大な人物はいるのでしょうか? そういう視点で先生や政治家や周りの友人などを見ていってください。きっといますよ。もし、逢いたくなれば私と一緒に逢いに行きましょう。行きたくなったらコメントなりで連絡を下さい。

○哲学の死は、ニーチェの仕技(業)だったのかと分かって哲学的に考えるのは悪くないのになぜ終わらしてしまったのか、なぞのままだと私は思いました。

★大きな深い疑問ですね。是非とも調べてみて下さい。次回、講義冒頭で述べますが。幾つかの要素があると思いますが、ニーチェの家のこと、ニーチェの梅毒という病気のこと、学界から追放されたこと、その後も考える時間が多くもてたこと、妹が出版してくれたことなどです。それも状況証拠にすぎまぜんが。考えてみて下さい。まとまったら教えてもらえると嬉しいです。

○どの哲学者も自分の理想?を実現させるために行っていたのか本当に神からの言葉を受けたのが不思議に思った。

★はい。後半です。講義では西欧哲学は、宗教に頼れなくなった西欧人の苦しみの所産である、という視点で述べていきました。ですから、神の言葉を受け取れないとどこかで疑っていたのだと思っています。ですので、コメントは講義内容の誤解か、○○くん独自の意見になると思います。前半ですが、どの哲学者も現在の自分達の世界を生きるためにはどうしたらいいのか?という根本的な疑問がありました。これは古代哲学者と共通しています。

○たまたま先生のブログを見つけて見て見ました。凄く丁寧に解答されてますが、その熱意はどこからくるんですか?

★たまたまでしたか(笑) シラバスにブログのアドレスを載せているので次回からは気にしてみて下さい。熱意ですね。そうですね、次回の講義で明らかになりますが、日本に数多くの熱意を持っていた人がいて、その人々のお陰で自分が生きていられる、という感覚があるからです。講義で言えば、青山?晴さんは、熱意の塊のような人ですよ。YouTubeやニコニコ動画で無料で見れますから、是非どうぞ。

○「存在」という言葉は、この世の生き方と理想と2つを持っているという意味なのか疑問に残った。

★その通りです。西欧では「存在」は理想のこと、日本では「この世のあり方(ロゴス)」を指していて全く内容が別の2つの意味になります。

○何も意味は無いという哲学の考え方はすごい極論だと思った。その哲学者は無神論者だったのか・・・。

★授業では無神論者とは言っていません。が、当然、○○さんのようにニーチェを批判する人が出てきて、彼は「超人」を考えて生み出そうとします。半ば挫折し、半ば成功するのですが。ニーチェの言葉を聴いてみてください。

○今回の授業では無限というものについて考えさせられました。人は無限というものを一生掛かっても見ることができないので、無限とはいったいなんだろうと思いました。

★興味深いですよ、250名前後の受講生の中で、○○くんだけがこのような感想をくれました。是非とも「無限とはいったいなんだろう」を考えながら本を読んでいってください。図書館にそうした本がありますので。最初にアドバイスをすれば、無限を見ることは出来ないが、変数として無限を数式に表すことは出来ます。また、時間の無限と空間の無限はニュートン力学では別、量子力学では関連する、なども手がかりになることでしょう。是非とも。

○西欧哲学は終わってしまったが、それぞれが自分の意志を突き通していた。今の日本の哲学者はどんな感じなのだろうか? 哲学者をテレビとかで見ない気がしました。

★鋭い視点です。感服します。日本には哲学者は数少なくいます。例えば長谷川三千子先生、『からごころ』は素晴らしい本です。もちろん、日本人の特徴について書いています。哲学者は自国のことを愛し、そして自国の発展を願う所はソクラテス以後も変わりません。また、多くの大学の教員は、「哲学史」を教える人が多いのです。それは歴史家や分析家であり、自らの祖国愛に発した哲学者ではないのです。毒杯を飲みなさい、と無実の罪に問われて飲む人は少ないでしょう。次回、日本の思想家についてお話を少ししますが、伊藤仁斎や石田梅岩は優れた思想家です。伊藤仁斎については、私がエッセイを書いていますので、当のブログの右側に「書いたもの」とあり、そこから探してみて下さい。鋭い指摘有り難う。

○ニーチェが言いたかったことがイマイチ理解することができませんでした。ニーチェが言う世界は実現すると思いますか? 人生やり直しが難しいので、ニヒリズムは無理だと思います。

★素直な感想を有り難う。「イマイチ理解できていない」のなら、復習をしておいて下さい。ニーチェが言う世界ですが、講義では触れていなかった思います。ただ、西欧社会はいまだにプラトン主義が主流ですからニーチェの言う世界は到来していない、というほうが正確でしょう。人生はやり直しが難しい、確かに。でも、心の世界は自由闊達ですよ。復習時の疑問、質問等あればコメントを下さい。

○消極的ニヒリズムと積極的ニヒリズムは、これから先の人生で頼らなくてはならない考え方だと思いました。先生も仰っていましたが、私もフラれた時、つらかったです。

★(笑) 笑ってはいけませんね、失礼しました。若いから辛いでしょうね。私のように年を重ねると裏も表も見えるようになってきて、辛さを広げて薄めてみることができるようになりますよ。それも辛い経験を重ねた結果ですがw ニヒリズム、是非とも人生の中で使ってみて下さい。私は現在も使っています。そう、今朝も使いました。

○先生は変に理屈くさいところがあるから、彼女にふられたと思います。

★!!! グサッときました!!! 授業で配ったように「嘘は常備薬 真実は劇薬」ですね。有り難う。

○「なぜ生きているのか」という疑問にぶつかった時、ニヒリズムのいう受け入れるとはどういうことか、疑問に思った。どうなったら受け入れられたのか。

★どういうことを念頭に書いてくれたのでしょうか。もし具体性があるのだとしたら、ここで一般解を書かない方が善いと感じました。この疑問は○○くんだけが感じた疑問ですから、ニーチェの本を読んでみてください。出来れば、ニーチェの解説書ではなく、ニーチェの書いた訳本を。ニーチェにとって受け入れるとはどういうことなのか、是非どうぞ。私の答えがお聞きになりたければ、コメントなりで教えて下さい。

○心に残った哲学者という問いに親らん(親鸞)と書きましたが、そもそもこの人って哲学者なんですか。もし哲学者なら予想していなかったのでびっくりしたので書きました。私の中でしんらん(親鸞)はお坊さんで、ポンポンと木魚を鳴らしお経を読んでいるだけの人だと思っていました。

★問2の答えとして親鸞は驚きましたが成るほどとも感じました。親鸞は思想家ですが、哲学者ではないです。哲学者はプラトンのイデア論に影響された人を指しますから。ただ、現代の哲学者の1人であるハイデガーなどは親鸞の思想を、西欧の未来の思想である、のような取り扱いをしているので現代になり接点があります。さて、親鸞ですが、凄い人ですよ。日本の10大思想家の1人に必ず入るほどの人です。是非とも解説書でよいので調べてみて下さい。

 以上です。
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