哲学11-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま(漢字への変換あり)、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。△は補足です。考察をつける場合もあります。

○アリストテレスはプラトンのでしたが、イデア等の考え方をそのまま鵜呑みにせず、自分の考えを混ぜられるのは凄いと思い、今の私の授業に対してこうあるべきかと考えなおした。

★嬉しいです。その通りです。授業も批判的に取り入れて、新しいものを作って欲しいです。

○アリストテレスは最後が「死」としていたために、半ばあきらめていたのではないか、という点が疑問に思った。

★疑問に思ったら、調べてみましょう。ちなみに、講義ではアリストテレスの「死」については話していませんよ。私もよく間違えるのですが、ソクラテスではないでしょうか?

○種が腐るも大木になるも現実態であるという点に興味がわいた。それならば人の手が加わったら、それも現実態なのでしょうか。

★現実態です。大木を木材にして、家具とする。その家具は現実態なのです。鋭いですね。

○可能態と現実態についてもう少し説明してほしいです。

★はい、来週説明します。説明予定でした。ただ、自分でも調べて見て下さい。授業で語れるのは、ほんの1%位なのです。

○イデア論をアリストテレスが少し変えて純粋形相にしたが、そもそもイデアは時代などで不変なのに変えてもいいものなのか、疑問に思いました。

★根本への問ですね。素晴らしいです。結論から言うと換えて良いのです。ただし、哲学全体を入れ換えなければ整合性がとれませんから、その点に留意が必要です。哲学全体は次回やります。

○自分の人生をあまり考えたことがなかったので、今日はとても新鮮に感じた。先生の人生が、大分、すさまじいもので、面白かった。また、こういった話をして欲しいです。これからは自分の目標をもう少し決めて生きていきたい。

★すさまじいもの、でしたか? 案外本人はケロッとしたものですが。私の体験談なら、講義の後に話に来てください。聴かれたことは答えますよ。それと、自分の人生を自分で考えて決定していって欲しい、と常々思っているので、嬉しい言葉を聞けました。有り難う。

○プラトンの机らしさとは形が多数ある頭の中で考えるものと言っていたが、イデアは形が一つではないのですか?

★本質に迫る、的確な質問です。素晴らしい。イデアは形が1つです。そのイデアは縦横長さを持つ三次元で存在します。ですから、イデアは1つでも形は数多くあるのです。如何でしょうか。

○今回はあまり理解しにくい内容だった。人生を賭けて追い求めるものがあまりしっかり決まっておらず、人として大丈夫か疑問に思う。

★拙い授業内容でしたが、自身の人生を振り返るきっかけとなったようで、嬉しいです。自分をさらけ出して、善かったです。また、平々凡々に自分の人生を考えずに生きていくのも、1つの生き方だと思いますよ。私は多分、詩を書き続けないと狂ってしまう、という風に自分の人格を作り上げただけです。

○多少な形相には才能も当てはまるのでしょうか。

★独創性あふれる質問ですね。どうなんでしょうか。才能、をどのように定義するか、によります。結果を1つの才能の表現とすれば、当てはまるかもしれませんね。

○奥さんには何が当てはまらなかったのですか

★かみさんにも言っていません。秘すれば華です。特に男女は。

○プラトンの考え方よりもアリストテレスの方が納得できましたが、多少の必然という点においては少し疑問が残りました。

★なるほど。多分ですが、これまでの質問の内容を振り返ってみると、きちんとプラトンの本を1冊、アリストテレスの本を1冊読むのをお奨めします。授業の段階を超えていると思いますから、もう、そういう段階に来ていると思います。是非どうぞ。来週もう少し整理します。

○先生男ですね。いいと思います。

★有り難う御座います。名無しですよ。記入忘れなく。

○自分自身が今の両親から生まれたことが偶然であるが(か)、必然でもあり、どちらが正しいのか分からない。

★私の考えでは、分からないしかない、という結論です。ですから、哲学者によってどちらかを取ります。その際に重要なのは、全体の中できちっと偶然、必然の意味が定まっていることです。『国家』を是非とも読んでみて下さい。

○幸せってなんだろ

★技術者倫理で少し扱いますよ。ブログをどうぞ。それ以上ならば講義後に話に来てください。

○アリストテレスのような人でも、プラトンの学園の正統になれなかったのには、何か理由があったのですか。

★学問の正統は、真面目な人が好まれるのです。特に1代目に独創型ですと。徳川家康の後の秀忠など。それと集団の継続のために学問の研鑽よりも人の面倒見の方が好まれるのです。孔子の後を曽子が継がなかったように。そうやって社会を見るのも面白いですよ。

○人生いそぎすぎでは?

★私のことでしょうか? 私には後3,40年しかないのです。急がないと、急げ―!!ってな感じです。

○昨今の技術の発展は目を見張るものがある。これがイデアへと近づくと言うことなら、アリストテレス的に考えるとそろそろ自分みたいな人でもイデアが見えてきたり、感じたりできるのではないだろうか。

★現代の技術発展と結びつけて考えている点は秀逸です。ただし、「自分みたいな人でも」は良くありません。自分を卑下しないで欲しいです。素晴らしい意見を言えるのですから。

○アリストテレスは何故そこまでプラトンに憧れたのか髪型などでも真似しなかったのか? なぜ別の学校を建てたのか、とても疑問です。

★良い疑問ですよ、アリストテレスの人柄に迫ります。本を読みながら考えていって下さい。私も考えたい、と想いました。

○アリストテレスの多少に必然が入っているという考えには賛成するが、最終的には純粋形相になれるという考え方に対しては疑問に感じた。人は目指している物に必ずしもなれるわけではなく、他にもっと自分にあったものを見つけたりすると思うので、必ずしも純粋形相になれるとは限らないと思った。

★具体例で考えていて善いですね。来週説明しますが、純粋形相に一本道でいく、という訳ではないのです。その点を踏まえて考えてみて下さい。

 以上です。
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