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哲学5-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。△は補足です。考察をつける場合もあります。

○民主主義が民衆によって作られることで、民衆に及び責任を逃し、今現在起こっている戦争も実は現代の私たち民衆の手によって引き起こされている事を知り、むなしくなりました。戦争が終わってしまった後で、民主党を政権に選んで失敗するのも、どれも民衆の責任があるのに、後々になって後悔してやっと気づくことばかりです。では、どうすればこうした後悔を防げるのか、方法は独裁政治だけなのか? 民主主義の欠点を問われ、解決するのは、自分自身、民衆自身にあるものだと思いました。

★深い理解、的確な認識、知りました。講義を正確に理解してくれて嬉しいです。どうすれば良いのか、これまでの課題であり、現在の課題です。私も暫定的な解答しかありません。これから一緒に考えていきましょう。

○政治家を選んでいるのは国民だと祖母が私に言い聞かせていたのを思い出しました。

★素晴らしい方がいらっしゃったのですね。素直に嬉しいです。深々と頭を下げたい気持ちになりました。御祖母様を大切になさってください。

○ソクラテスの言い逃れをしないための非難のスタンスと、この科目の最初に受けた「子曰く・・・」の文が重なるように感じた。

★ずっきゅーん!! 見ぬかれてしまいました。鋭いですね。講義のまとめでお話ししようと思っていたのですが、完敗です。

「子曰く、君子は諸(これ)を己に求む、小人は諸を人に求む」

ですね。その通りです。ソクラテスは、まず自分自身に問うたのです、「このままの国で良いのだろうか?」と。そして「否」答えが出て自分自身を変え、次に周りを変えようとしました。最後まで自分自身を変えずに突き進んで、最後は死刑になります。


○確かに東シナ海のことは今日の講義を受けると日本が何もしていないことは悪いことかもしれないけれど、他の国も中国がやっていることは理不尽、勝手だと思わないのですか? 日本人だからこう思うのかもしれないけれど常識に反していると思います。 あまりニュースではアメリカ以外の国が中国に対して注意しているのを見たことがないのですが、それも不思議です。

★一を知りて三を知る、ですね。素晴らしいです。まず、日本のマスコミは片寄っているので「中国への非難のニュースは殆ど流さない」、「世界がアメリカ、中国、韓国、EUだと思って他の150か国以上のことは報道しない」などの欠点があります。ニーズウィークの日本語版が大学図書館にありますから、その欠点を補いたい時は利用して下さい。フィリピンもベトナムも非難し続けています。非難をし続けていますが、軍事力がありませんから、中々有効ではないのです。ベトナムが中国漁船を沈めたことはあります。日本の海軍(海上自衛隊)が中国の海軍より圧倒的優位なのに何もしない、のが問題ですね。自分の国の利益なのに。でも、こういう発言は日本の大学界などでは嫌われます。そもそもこういうことを勉強する学科も学部もないのです。
 詳しく知りたければ、青山繁晴著『ぼくらの祖国』、アメリカの動きを知りたければ授業で紹介したニコラス・スパイクマン(スピークマン)著『平和の地政学』をどうぞ。

○ソクラテスに奥さんがいた時はあるんでしょうか?・・・もし、奥さんがいたなら、その人はとても強い人だと思うし、頭が賢い人だったのかなと思いました。

★なるほど、そういう観方も出来るんですね。ただ、考えてみれば納得です。奥さんはクサンティッペです(ともう1人後妻がいたようですし、子供も何人か言います)。ソクラテスを愛していたと考えますが、西欧では「悪妻」の代名詞になっています。それはソクラテスの以下のような言葉からです。

「結婚はいいものだよ。良き妻を貰えば幸せになれる。悪妻を貰えば私のように哲学者になれる。」
「蝉は幸せだ。なぜなら物を言わない妻がいるから。」
「(酷い妻と別れたら?と言われ) この人と仲良くできるなら、誰とでもうまくやっていける。」

 私には以上の言葉は、日本人が妻のことを悪く言う礼儀にしか聞こえません。つまり「愚妻(愚かなる者の妻)だ」というのは、「妻を愛していて私と一心同体なんですよ」という惚気(のろけ)に聴こえる、ということです。妻に注目したこと面白いですね。

○民主主義が言い逃れを作るのではなく、そもそも人間がそういう生き物ということではないでしょうか。

★的確な哲学上の質問です。素晴らしいです。その通りです。民主主義は人間の愚かさを肯定しやすい、と言い直します。有り難う御座います。

○確かに総理大臣が変な事をしたら、それを選んだ私達ではなく、それをやった本人に責任がいくな、と思います。でも、先生はそれが実際にあった時、本当に自分の責任だと想えますか?

★聞かれたので答えますが、私は民主党政権が誕生した時に、変な法案が幾つか出されました。その内に大反対の法案がありました。ですから、静岡県下の国会議員の議員事務所を幾つか実際に回って法案の危険性を指摘した文章を読み上げるなどの活動をしました。私が国民の範囲で行動したのです。その時、私は私の責任だと思いました。民主党に投票しなくても、現在の日本の制度では選挙結果に全員が拘束されるのです。良い点も悪い点もです。
 余話がありまして、そうやって産まれて初めて選挙事務所を回りました。時間を予約する時、訪問の最後の時などに「ところで、どこの組織の代表ですか?」と聴かれました。つまり、日本では選挙事務所に行くのは、利益団体ばかり、という現状があるのでしょう。普通の人は政治家が来てくれるのを待っているだけ。政治家にお願いに行くのは利益団体だけ、ということです。これで政治家は汚い、と国民1人1人が言っているのです。恥ずかしく感じました。

○人が手を広げて「大」というのは、大の字と言われる位なので判るが、上を向いているので天であるというのは、ちょっと淋しいなと感じた。「天」に見えることに今回は疑問を感じた。

★疑問を感じた、という点が大切ですね。是非とも事実=『字統』で見てみて下さい。私は今、見てみました。627頁、以下冒頭です。

「大は人の正面形。その上に頭部に示す円を加えた形で、人の巓頂(てんちょう)を示す。・・・」

とありました。この後に、昔の文章でどう使われてきたか、この前に人形型の象形などがあります。是非、どうぞ。

○先生は希哲学を一字で表すと「天」と言いましたが、それは違うと思う。天が人ではなく自然を見ているという意味では、自然の中に人は含まれないので、私は人を含んで自然を愛することが希哲学だと感じました。

○「幸一」という漢字の意味を知りたいです。

★白川静著『字統』をきちんと自分で読んで下さいね。
「幸」:手械(てかせ)の形。元は幸福とは遠い意味。のちに天子のことに用い、願望の意味も出てくる。
「一」:算木を横に並べる計算法から。
 以上の2つの意味をどう読み解くでしょうか。推測になります。

A)犯罪者が一人いる。だから貴方は生まれながらにして犯罪者と考えて徳を積みなさい →仏教、キリスト教と同じ考え
B)天子が一人いる。だから貴方は天皇陛下を大切にする意識を持ちなさい →日本の伝統的な考え方。権威と権力を分離してです。
C)何か1つの願望を持ちなさい。だから、一心に夢を一生をかけて追い続けなさい →一般社会の考え方

 どれか1つを○○くんが選ぶと良いと思います。名前は名前に過ぎず、意味を与えるのは貴方自身ですから。

○夫は人が上を向いている状態とは異なるのでしょうか

★是非とも調べてみましょう。調べて見ましたか? 『字統』735頁より引用 

「大は人の正面形で、その頭に加えている一は簪飾(しんしょく)。男子の正装の姿である。」

簪は「かんざし」です。簪をつけて身だしなみを整えたので正装の姿の意味になります。

★先生の意見に否定、疑問、批判を持つことは学問の第一歩として重要です。次に、その事実を引用しなければなりません。○○くんの「天が人ではなく自然を見ているという意味では、自然の中に人は含まれないので、」というのは、どこに事実があるでしょうか。調べてみて下さい。出来れば、その後、お話ししたいですね。講義で、私の事実は『字統』にある、と示しました。

○民主主義ではない国でも戦争が起こるのは、別の理由もあるからではないでしょうか?

★その通りですね。事実を調べて考えてみて下さい。また、私が講義中に述べたのは「民主主義だから戦争しない」ではない、です。独裁国家も戦争する、という意味を否定していません。

○先生、村上龍の本、嫌なイメージがあるんですが、どうですか?

★面白い質問ですね。私も、いやらしい、偏執的な、変質的な、というイメージがあります。私が大学生時代だったでしょうか読んだのは『コインロッカーベービーズ』です。ただ、30歳くらいになって、当時の都市化や金銭のみの追及、現在で言えば格差を暴き出したからである、と思い直しました。○○さんも、嫌なイメージがあるのは大切にして下さい。そして自分が変わっていった時に、そのイメージが替わることを楽しいで貰いたいと思っています。

○先生は全ての人にとって真・善・美を満たすものはあると思いますか。私は人が個人である限りないと思います。理由は全ての人が同じ思想・主義・考えを持つには人が多すぎて思考が不規則だからです。

★深い思索、素晴らしいです。是非ともお話してみたいです。私は「全ての人が真・善・美」を理解できない、と思っています。ただ、理解できると考える人もいて、そういう人は宗教者、と呼ばれるでしょう。また、私は「全ての人が真・善・美」を理解する能力はある、と考えています。これは孟子の四端という考え方です。また、多くの西欧哲学者の考え方に共通します。今後の講義で考えていって下さい。

○負けない議論の方法だけど、一方的に喋ってもらい、そこの矛盾を指摘だけは議論と言えるのだろうか。例えばクラスの多数決で反対意見をしっかりと伝えた人は参加しなくてもいいのか?という話を思い出しました。先生はどう思いますか?

★まず、民主主義、特に現在の欧米と日本の民主制であることを前提にします。すると、民主主義による民主制では、権利と義務があります。反対意見を発表する自由を権利として保持します。同時に義務として投票しなければなりません。さらに、その投票結果には全員が拘束されます。敗戦後にアメリカに押し付けられた歪んだ民主主義は権利だけの主張なので、そのような話が出てきますが、当のアメリカでは許されません。例えば、フランスでは原発反対派は投票の結果、原発推進が決まれば、その結果に拘束されます。反対派は拘束されるので、「じゃあ、原発を安全にするためにどうするか?」という提案をします。

○どうして日本人は卑怯な生き方をするのか。

★胸に訴えかける質問ですね。敢えて答えずにいましょう。これからの講義の中で考えていって下さい。私なりの答えを示していきます。

○初めに哲学の始まりと終わりについて言っていたが、最後には民主主義をどうするか?という問題は終わっていないのに、終わっているという意味が分らず、疑問に思う。

★思わずうなってしまう疑問です。素晴らしい。講義全体を通して考えてくれたのですね。実に素晴らしい。私なりの答えですが、それは階層(次元)が違うからです。民主主義、という主題はかわっていません。これは政治学の分野では終わっていないのです。対して哲学の分野では終わっている、ということです。別の言い方をしますと、哲学の出発点に民主主義がありました。この民主主義を同じく出発点にして別の政治学という学問が出来てきた、という風になります。

○議論の時に互いに相手の矛盾をつこうとした場合どうすれば勝てますか?

★なるほど、良いですね。ディベートという議論のゲームを知っていますか? これは「互いに相手の矛盾をつこうとするゲーム」です。Youtubuなどでディベートを見てみて下さい。私は大学生の時にディベートを実際にやってみて、わくわくしましたよ。手に冷や汗をかきました。本も出てきますからどうぞ。その際に勝敗の基準は、①議論の論点が残ること(反論されないこと)、②反論を許さぬ立論をすることでした。ちなみに、名前なしでしたよ。申し出て下さい。

○日本で使われている言葉が昔の意味と違ってくるのはどうしてだろうかと思った。

★多くの人とは異なる点に疑問を持つのは長所です。比較的日本語は時代の変化がない言語ですが、違ってくるのは使っている人が替わるからでしょう。詳しくは調べてみて下さいね。

○現代に哲学者はいるのか?という疑問を感じる。

★過去を聞いて現代に目がいくのは良いです。これからの講義で一緒に考えていきましょう。

○ヒトラーがドイツ国民全員から支持されているような言い方は止めた方が良いと思います。50%ぎりぎりでしたからね、議席が。それと中東の話ですが、あそこで石油が出るから話題になっているからで、アフリカでは紛争がいまでも起きてなくなる人がいるのに話題になっていないから。

★ご忠告感謝します。民主主義による民主制では、ぎりぎりであっても全員がその投票結果に拘束されます。次に、当初は議席ギリギリでしたが次第に支持率が上昇していきました。中東とアフリカの比較ですが、その通りです。ただし、それは日本の情報源に限れば、です。NEWSWEEKやBBCなどはアフリカの虐殺などをきちんと取り上げています。

○「民主主義をどうするのか?」というのは哲学の考えの中では、民主主義を止めさせて、独裁にしたいといってことなのか? 民主主義を少しかえて新しいものを作り出したいってことなのか? いまいち哲学っていうものが何をしたいのかよく解らないです。

★疑問が大量に出てくるのは良いことです。自分で調べて見ましょう。面白いですよ。オススメの本は回した通りです。また、以上の質問は今後の講義で取り扱います。

○哲学の始まりがプラトンからになっていますが、ソクラテスの無知の知は哲学の中で重要な学(考)え方だと思うのですが、ソクラテスを飛ばしてプラトンが始まりだと書いたのですか。

★良い質問です。有り難う。講義の冒頭で説明しましたが十分に伝わっていませんでしたね。哲学者を1人挙げるとすればプラトン、その哲学を切り開いたのがソクラテス、まとめあげたのがアリストテレスです。ですから、哲学者を3人としれば以上の3人です。哲学者を10人にすれば・・・もっと増えます。

○人は矛盾しているが、民主主義も欠陥がありますか。中国もアメリカも完全ではないが、個人にとって何かを出来るのでしょうか。自己否定しで(て)も良い頃向(方向?)になるでしょうか。

★大きな疑問、とても良いですね。個人で何が出来るか?ですね。その自省の精神素晴らしいです。その疑問には今後の講義の中で示していきます。一緒に考えていきます。私自身、講義をしながら自省しながら問い続けています。

○最初黒板に嫌味な人、中二病と書かれた時は言い過ぎだと思った。しかし、授業を聞いて一般的にみればたしかに嫌味な人かもしれない。私も少し聞いただけなら何て嫌味な人なんだ、否定ばかししかしないのかと思った。それは全て、自分を否定していたとは思いもよらなかったし、すごいと思った。人間たるもの少しは甘えという形で、まあいいか、とよいということにすることもあるはずだ。実際私もいくらかやったし、そして失敗してきた。しかし、ソクラテスは何も恐れず否定し続けた。普通の人なら出来ないと思う。その点、私はソクラテスはすごいと思った。

★講義を聞いて、自らの人生を振り返ってくれる、教師冥利に尽きます。ソクラテスのすごさ、伝えられて良かったです。ただし、さらに深いすごさも残っています。次の次に伝えられると思います。その時、また考えてみて下さい。

○ソクラテスってすごいんですね。現代でそういう人っていないんですか? あとプラトンとアリストテレスはどんな人だったんですか?

★疑問を持ってくれて嬉しいです。現代で・・・そうですね、私の頭に3人ほど浮かびました。○○くんの周りにいませんか? 大人になるとそういう素晴らしい人に出逢えるようになりますよ。楽しみにしていてください。プラトンとアリストテレスは今後、講義で取り上げていきますから楽しみにしていてください。出来れば本を読んでみて下さい。

○先生は民主主義の欠点について話していましたが、これからの日本は民主主義と社会主義どちらが良いとお考えですか。

★質問有り難う御座います。まず、現在の民主主義と古代ギリシャの民主主義はかなり違います。現在の日本の民主主義をもう少し民本主義(日本伝統の民主主義)に近づけるのが良いと考えます。そして統治機構ですが、官僚制度をどのようにするか、が民主主義の実態を司ることになるので、この点をさらに踏み込まなければならない、と考えています。講義の範囲を飛び出してしまうので留めておきます。ポイントは、古代ギリシャの民主主義、日本伝統の民主主義(第4回までの)、現在の民主主義がある、ということです。

○高校で習った哲学と違(う)意味のものが多く、とても楽しい講義でした。ソクラテスは自己肯定をしないらしいですが、事故を肯定していな(い)とい(う)ことは、ソクラテスは自己を否定しながら生きていたのですか。

★次回やりますが、自己を肯定しない、という立場を取りました。自己の否定は肉体の死につながりますが、積極的な自殺はしませんでした。また、自己を肯定しない、という立場が大いなる意図、世界観に基づいていました。それは次の次の回にやりますね。

○民主主義に対して考えさせられたが、もし無かったらどういう風なものが変(代)わりになっているのか浮かばない。先生はどう思いますか。

★良い質問ですね~民主主義がなかったらですか・・・ そうですね、原始狩猟社会はそういう傾向がありますね。文化人類学の本を読むことをお奨めします。私の考えでは、人間の肉体の制約条件からして、民主主義の要素がない、ということはありえない、と考えています。そういう前提を気が付かせてくれました。有り難う御座います。

○(ソクラテスが)なぜ処刑されたのか、授業でお聞きしたい。

★有り難う御座います。次々回に詳しく説明します。本年度は少し丁寧に説明することにします。

○「ペロポンネーソス戦争に始まり第2次世界大戦に終る」とありましたが、また戦争が起きれば「第2次世界大戦に終」ったのは嘘だったということになりますか。

★自分で考えている疑問だと感じます。嬉しいです。答えですが、なりません。哲学の解体後に出てきたのは、構造主義などです。私はニーチェの後を継いだ1人バタイユの本を読みましたが、解体作業そのものでした。この疑問を大切に今後の講義を聞いていって下さい。

○ソクラテスの話を聞いて、彼はいつから自分の主張を言わなくなったのだろうと考えました。誰かや何かを肯定してた時はなかったのでしょうか。

★良い疑問です。50歳を過ぎてからです。それまでは軍人になって戦うなどしていました。戦いを名誉を肯定していた訳です。次回やりますね。

○個人的な質問ですが、ソクラテスの議論の方法について対策を考えた人はいたのでしょうか? もし対策してきた人がいた上でソクラテスが不敗ならすごいと思います。

★どうだったのでしょうね。ソクラテスは議論内容は不敗だったのではないでしょうか。しかし、議論の結果、つまり裁判の結果では負けっぱなしでした。負けてしまって、最後には死刑でした。今後やっていきますね。

○先生は日本は良い国と言っていましたが、それは肯定していませんか?

★肯定しています。説明が不十分で伝わっていないのでしょうね。申し訳ないです。私は日本は素晴らしい国だと思います。祖国を愛していますし、これ以上の国は世界のどこにもありません。世界一の長い歴史を持っている点、神話と歴史が結びついている点などは細かいことです。通常これは、

パトリオティズム(patriotism):愛国主義で公益を意識する考え方

であり、

ナショナリズム(nationalism):一つの共同体の統一と独立を目指す考え方

と区別されます。私が述べているのは、「日本は素晴らしい」と肯定するパトリオティズムは善い。しかし、「日本は素晴らしいという基準で他国を悪とする」とするナショナリズムは善くない、と講義で説明しました。こうして疑問が出てきて書いてくれたのですから、次回、もう1回説明します。この点は、現代の国際政治を考える上で基本となる点ですので、曖昧さを残さないようにしたいです。ご質問有り難う御座いました。

○真・善・美とは人間では本当に表現できないのでしょうか? そして芸術と美との違いとは何なのでしょうか?

★深い哲学上の疑問ですね。幾つもの答えがあります。ここで私の考えを押し付けるよりも、本をお奨めしたい、と思います。真・善・美ですが、今後、講義でも取り上げますが、木田元著『反哲学史』、プラトン著『国家』を。後半ですが、工学部系ですので柳宗悦著『民藝とは何か』が最初としてオススメです。ネットで名文が読める「青空文庫」様で公開されていました。以下をどうぞ。

民藝とは何か
:http://www.aozora.gr.jp/cards/001520/files/51821_47989.html

 以上です。
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