講義録14-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。△は補足です。考察をつける場合もあります。

 全体の傾向

:「地球温暖化は悪」を言いだしたのがソ連のゴルバチョフには驚いた
:確かに「温暖化が悪」に疑問を持たなかった
:総括原価方式に驚いた
:日本が降伏を申し出ていたのにアメリカが原爆を2回も落としたのを知らなかった
:新年を迎える話が驚いた(講義冒頭に「なぜ、明けましておめでとう御座います」というかの説明をしました)

 などが多かったです。


○核爆弾の爆という字が、イメージを変えるために被曝という文字がつかわれたこと。マスコミはアメリカのイメージアップになぜ協力したのか。もっと詳しく調べたいと思ったから

★「もっと調べたい」の文字、嬉しいです。私が事実として使っている本は、以下です。ご参考になれば幸いです。

有馬哲夫著 『日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」』 

○「温暖化=悪」という風に私も思っていた。しかし、先生の発言を聞いて、そんな考え方があるのかとおどろいた。深く考えず、調べもせず、ただただ鵜呑みにしていた。先生の発言も正しい事なのか、これを機に調べて見たい。

★自分の意見への反省、嬉しいです。さらに先生の意見への疑いも学問として素晴らしいです。私が事実として使った本でソ連と「温暖化=悪」にした本は以下です。ご参考になれば幸いです。

米本 昌平著 『地球環境問題とは何か』

○火力発電のガスコンバインドサイクル方式 発電効率が60%と原発より倍近くいいというのはすごいと思った。中電はそれを持っているのに使わないで、原発を使っているということ

★大学は面白いですか? 知らない事、新しい視点をどんどん身につけていって下さい。なぜ、中電が発電効率の悪い原発を使うのか? 考えてみて下さい。そこには講義で述べているように社会背景が関わってくるのです。そこを捕まえて下さい。単に中電を批判、非難するのに終始しないでくださいね。

○地球温暖化に否定的ではない人は、先生が初めてです。

★それは公平ではないですね。気象学の先生の中で「地球温暖化はない」と言い切っている人、「自然科学ではない」と言っている人を合わせると40%前後になりますよ。一部の意見だけではなく、賛否両側の意見を今後耳に入れる努力をしていって下さい。今回の事を善き糧にして下さいね。

○日本のほげい(捕鯨)がやたらにたたかれているのはなぜですか? いろいろな意見があってよくわかりません・・・。

★原因は主に3つ。1つは人種差別、もう1つは日本が大国なこと、最後は日本政府の対応の下手さ、です。人種差別は白人の劣等感の裏返しです。現在フランスでテロがありましたが、その原因はフランス人のイスラムへの恐怖感、劣等感です。テロという手段は許されません。同時にその原因は何か?を考えないとなりません。NEWSWEEKにその辺りをきちんと記事がありました。是非どうぞ。捕鯨ですが、増えすぎたミンククジラなどは商業捕鯨をしないとならない、という自然科学的なデータがあります。しかし、「経済大国の日本をやっつけてやったぜいぇー!」とか「捕鯨で妥協するから何か金をくれ」とか「鯨喰わないで牛肉を食べろ」とかで反捕鯨を主張するのです。自然科学ではなく、政治的な意図なのです。そしてそれについて日本政府の対応が悪かったのです。と捉えています。如何でしょうか。

○北極の氷が溶けても海面は上昇しない事に驚きました。理由を聞いて笑ってしまいました。しかし、先生の言う水面は変わらないのは水槽の場合ですよね?? 地球規模で考えたら同じ結果になるのか気になります。

★「しかし」に少し安心しました。きちんと主張を理解してくれているのですね。自然科学では水の結合は環境に依存しません。ですから、「空気分だけ氷が水面から出る」というのは水槽でも、コップでも、地球規模でも宇宙のどこでも変わりません。むしろ地球規模の場合だけ環境の要因に左右される、という実験データがあるのでしょうか? 地球規模の場合だけ氷は水に沈むでしょうか? 自然科学の本質とは何か?のお話を出来る機会があれば、と思いました。また、質問して下さいね。

○先生はこの国の安全保障についてどうお考えですか? 私は憲法の改せい(正)をして、他の国々と同じように軍隊や、戦争についての法律を作るべきだと思うのですか・・・

★全く賛成です。本来は賛成も反対もなく、当然の事なのです。早く国軍を作り、戦争が出来る状態にしないとなりません。しないから北朝鮮による拉致被害者が帰ってきません。ソ連が北方領土を不法に占拠して日本人が帰宅できないままでいます。竹島で大韓民国に殺された日本人への謝罪がなく不法占拠しています。この人々は同じ日本人です。同じ日本人が不当に差別、抑圧、殺害されているのを放っておいて善い訳がありません。平成27年1月21日現在、「ISIS(イスラム国)」に日本人2人が拉致され身代金を要求されています。アメリカやフランスなども同じことをされ、特殊部隊を投入してきました。失敗もありますが、国民全員を救うために国家があるのです。しかし、現在の日本では自衛隊を投入して日本人拉致を救うことが出来ません。新聞もテレビもこの点を議論しません。あそこに捕らわれている日本人が自分の家族、友達だったらどういう気持ちでしょうか。北朝鮮には同じ拉致被害者が数十年も捕らわれているのです。
 安倍政権の拉致対応が改善されず、その点は憂慮しています。安倍総理でさえ、北朝鮮へ自衛隊を投入して拉致被害者を救出するのをためらっています。中東のある国は「特殊部隊投入するぞ!」と北朝鮮を脅しただけで4人全員が帰国できました。早く日本は国軍にして戦争の出来る国にしなければなりません。そのためには私達が、「戦争の出来る国(全ての国)」と「戦争をする国(一部の国)」を分けて考えられるようになることが第一歩です。私達に出来ることを1つ1つ積み上げていきましょう。

○私は高校物理で放射能は薄い鉄板程度なら通り抜けると教わりました。働く人たちにその危険性を教えないというのは技術者倫理で見てどうなのだろうと感じました。

★仰る通り、技術者倫理では「公衆の福利」に反する行為です。許されない行為です。しかし、それが原因で東海村JCO事故が起こりました。福島原子力災害では放射線汚染を計るメーターに鉛の板を巻いていたなどの事件がありました。下請け業者の指示、という結論になりました。

○プリントに働かされているのものはゴキブリ以下という言葉が印象に残った。働いていない人は何以下なのかとその人の観点だとどう見えるのか気になった。

★「気になった」は嬉しいコメントです。是非とも本を読んでみて下さい。大学所蔵です。

:『漠(ばく)さんの原発なんかいらない』 西尾漠 七つの森書館  1999年 30-33P 大学所蔵なので「543 N86」

○CO2(結合を現す小さい数字の2)がオゾン層をどうのこうのも社会背景におどらされているのですか?

★講義を元にして新しい疑問に辿り着く、素晴らしいですね。是非とも調べて見て下さい。「オゾン層の破壊」は誰が言いだしたのか。実際に裏付けるデータがあるのか。そのデータにモデル計算が使われていないか、その対策はどのようにすればいい、と結論付けられているのか、などです。ちなみに、オゾン層破壊はフロンガスです。

○あと自分以外にも軍事推進(核の)派がいるとは驚いた。

★私も驚きました。最も多かったのが核の軍事利用を認める派で、40%でした。それだけ、中国共産党や大韓民国、北朝鮮の軍事的脅威が高まっていることを多くの人が実感しているのでしょう。

○なぜモデル計算の値が実績値にならないのか

★そうですね、身近な例である自動車で行きましょうか。自動車の燃費は全く信号機がなく、丘も下り坂もない理想の場合の計算です。けれども現実世界に信号機がない、丘も下り坂もない場所なんてないですよね。だからモデル計算(理想)と実績値(現実)がずれるのです。

○結局、原発は必要なのか知りたい

★学問として答えれば「必要」と言えば「必要」であり、「不必要」と言えば「不必要」であります。結論を下すのは政治上の判断です。具体的には政治家が決めます。そしてその判断を支持するかどうかは国民の選挙で決めます。原発が必要な理由、不必要な理由は講義録にありますから見てみて下さい。高木の考えは、危険性の高い低いを加点方式で表示した上で、低い順に再稼働していく。というものです。

 以上です。

 
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