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哲学9-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。△は補足です。考察をつける場合もあります。

 全体の傾向
:イデアは面白い
:三角形が分かり易かった
:あの世、魂と数学が結びつくのが驚いた
:完全とは何か?

 が多かったです。

考察:昨年より「イデアが分からない」が減り、「イデアが面白い」のコメントが少しだけ増えた印象を持ちました。説明を、高木の考えた三角形に絞り込んだ点が良かったのだろう、と考えました。ただ、昨年の講義から削除した内容は、イデアを別の角度から観ることが出来る内容でもあります。この補充は次回、次次回でしたいと思いました。


○そもそも完全とは何か、ということについて疑問に思った

★的確な質問ですね。自然(フュシス)のロゴスが完全なのか、つまり目に見える世界こそが完全なる世界である、という立場があり、それに対してプラトンはイデアが完全である、つまり目に見える世界に完全はない、という立場を建てました。この根本に「完全とは何か?」がありますね。宿題の『メノン』を通して考えてみてください。次に『メノン』、そして来週扱う『国家』を通して読み、考えてみてください。

○明確な三角形が完全なものじゃないということがわかった。そしたら完全な正三角形を見てみたくなった。どうしれば見れますか?

★はい、きちんと講義を理解してくれました。嬉しいです。プラトンは「魂の目で見る」と言っています。次回の講義でやりますが、現代の言葉に直せば「頭の中で見る」になります。完全な三角形は頭の中にしかない、となります。頭の中の三角形には線の幅が無い、のが可能なのですから。

○完全なものは想い出すものであるなら、不完全なものは後から学習するというものなのですか。

★きちんと理解してくれたようで嬉しいです。次回やりますが、プラトンは魂が汚い肉体と結びついたから不完全になる、と言っています。ですから、この世界には不完全なものしかない、というのです。次に、「不完全なものの学習」ですが、プラトンは「全てのものは想起するのである」と言っています。プラトンは「学習はない」というのです。これに異を唱えたのが弟子のアリストテレスです。これは次次回取り上げます。きちっと理解して次の講義内容を先取りしてくれました。講義をした甲斐がありました。

○完全なものを観ていて忘れているだけなのなら、なぜ思い出したときに完全なものをつくれないのかとプラトンの考え方に疑問を持ちました。

★良い疑問ですね。これは次次回に具体的に机の例で説明します。上のコメント返しでも書きましたが、プラトンは「魂と汚れた肉体が結びついて出来たのがこの世なので、不完全なものしかない」という説明をしています。この点についてはアリストテレスで取り上げる予定です。先に読みたい場合は昨年度の講義録か『反哲学史』などの哲学書をどうぞ。

○私たちが普段目にしているのものは不完全な物体であることを知りました。完全を見ている(から)こそ不完全でも完全のように見えるが、それは輪廻転生をしているからであって、輪廻転生をしていない人は存在するのか疑問である。

★前半は講義を完璧に理解してくれていることが伝わってきました。何よりです。疑問ですが、「輪廻転生をしていない人は存在しない。」が答えです。プラトンの立場に立てば、魂は輪廻転生するものである。そして魂が無いものに生命はない。だから輪廻転生していない人は生命がない。つまりいない、となります。深い疑問でした。

○人間の魂が全知ならば神にもせまると思うのだが、人は神よりも下だということがよく言われる。(ソクラテスは神託を受けた)人が神になれないのはなぜかと思った。

★着想が鋭く、考えがいのある質問を有り難う。講義後の口頭でお返事しましたが、ここでは別の解答をしたいと思います。神とはそもそも何か? プラトンの説明を援用するなら、「神とは魂そのもの=全知」であることになります。ですから、天国に神はいる。しかし、人は忘却の川(レテの川)を渡り、汚れた肉体が結びついたものである。であるから人間には限界がある。以上のように考えられるのではないでしょうか。考察楽しかったです。

○三角形は幅のない直線で書かれていることや、その直線は幅のない無限の点で書かれているということはちょっと違った考え方(自分)だと思った。

★「三角形は幅のない直線で書かれている」というのはユークリッド幾何学の定義です。定義とはそのように定め=取りきめです。数学の幾何学を考えていく上の取りきめなのです。ですから、これは全ての人が受け入れている定めであります。この点を理解して下さい。プラトンの個人的な考え、高木の個人的見解ではないのです。

○高校の時に正三角形ではなく円は無限の点で出来ていると習いましたが、これもユークリッド幾何学ですか。

★はい、そうです。高校までにならった幾何学は全てユークリッド幾何学と言えます。他には代数幾何学や微分幾何学などがあります。次回少しだけやります。

○明確な正三角形を線(点描でもいい)で描いて、図の中を線(点)と同じ色でぬりつぶした場合、それは明確(完全)な正三角形にはならないのか。

★問を深める姿勢とても素晴らしいです。お答えします。正三角形にはなりません。なぜなら幅がないからです。幅がないのなら幾ら置いても、「塗りつぶす=幅がある」ことは出来ないのです。これはユークリッド幾何学の定義です。次回やりますが、完全な、あるいは明確な正三角形は頭の中にあります。プラトンの「魂の目で見る」を現代語に訳せば「頭の中で考える」になります。頭の中でなら「幅のない直線」をイメージできる、ことが理解できるでしょうか。

○あの世が出てきましたが、いきなりあの世の話が出てきてわからないのですが、どういう流れで忘却の川になったのですか?

★質問有り難う。少し速足だったでしょうか。「魂は完全なるイデアを見てきている。だから、不完全なこの世の三角形を見て、イデアを想い出して(想起)して三角形と分かる」というプラトンの考えがあります。当然の疑問として、では、どうして「イデアを魂は忘れてしまうのか?」という点が出て着ます。これについて、プラトン(など)は、天国からこの世に赤ちゃんとして産まれてい出てくる前に忘却の川に漬かったのだ、という説明をしました。如何でしょうか。詳しくは『国家(下)』第10巻を見てください。

○人間が完全を覚えいているのなら、なぜ忘れているのかが分からない。

★当然の疑問ですね。忘却の川の水に漬かったからです。上のコメントを引用します。プラトン(など)は、天国からこの世に赤ちゃんとして産まれてい出てくる前に忘却の川に漬かったのだ、という説明をしました。詳しくは『国家(下)』第10巻を見てください。正しい習慣がイデアを想い出す方法である、と言っています。

○利の側面からの視点を思いつくとは思(想)い出すのか、学ぶのかどちらなのでしょうか。

★利に着目する点が素晴らしいです。上記から引用してみます。「プラトンは魂が汚い肉体と結びついたから不完全になる、と言っています。ですから、この世界には不完全なものしかない、というのです。次に、「不完全なものの学習」ですが、プラトンは「全てのものは想起するのである」と言っています。プラトンは「学習はない」というのです。これに異を唱えたのが弟子のアリストテレスです。これは次次回取り上げます。」 以上から考えられるのは、利とは汚れた肉体のもの、なのでしょう。ですから、これは知識ではない、と言えるでしょう。同時に学ぶはない、のです。引用に述べた通りです。鋭い着想からの疑問、有り難う。

○プラトンはこのイデアの考えをもちいて、人は皆平等といいたいのかもしれない。見た目は不完全(不平等)であっても、魂は完全である(平等)といいたいように私にはきこえた。

★その通りですね。前回の安藤昌益と福沢諭吉の問題と絡めてくれ嬉しいです。私も全くそのように聴こえています。プラトンは独裁国家を提唱した、という説を取る人もいますが、私は根本は民主主義の原点に戻ろうとしたのだと感じています。ただ、その民主主義の原点が神武天皇の全ての民族の平等なのか、それともギリシャ人(だけの)全員の平等なのか、は疑念がありますが。プラトンの真意を推測する点に感服しました。

○そもそもあの世とは何か?という疑問を抱きました。そしてあの世というものが存在するとどうして断言できるのか疑問を抱きました。

★根本問題に疑念を持つ、素晴らしいです。この疑念を胸に是非とも色々と考え、本を読んで行ってください。この哲学と言う15回しかない僅かな講義で○○くんの一生の疑念を引き起こせたこと嬉しく思います。どうしてお正月を日本人はお祝いするのでしょうか。お正月もお盆も御先祖様(死者)があの世から帰ってくる行事です。「あの世があると断言する」から「お正月がお休み」なのです。日本国は「あの世がある」と断言してお休みにしています。他にも祝日は「あの世がある」からお休みになっている場合が多いです。日曜日お休みなのは『聖書』に基づきます。これも同じく、神、あの世、などがあると断言しています。どうしてでしょう。考えてみて行ってくださいね。

○あの世とこの世の関係がよく分からなかった。

★当然の疑問です。さらっと講義で流してしまったと思います。日本の閻魔大王の裁判と同じです。この世で死ぬと裁判があり、それによってあの世に行く。あの世からまたこの世に生まれ変わる、というのがあの世とのこの世の関係です。

○私たちに見えているものはイデアではなくエイドスだということから人がなぜ完全なものを作れないのかという疑問の答えに少し近づけたような気がしました。

★「少し近づけたようのな気がしました」という学術的に正確なコメントが嬉しくなりました。次回やりますが、完全につながるのために、まだ説明していない部分があります。上記にありますので引用します。「プラトンは魂が汚い肉体と結びついたから不完全になる、と言っています。ですから、この世界には不完全なものしかない、というのです。」以上ですが、如何でしょうか。

○この世に完全がないなら完璧主義の人は何を目指しているのか、と思った。

★なるほど、その通りですね。完璧主義は個人の仕事や活動であれば、究極的には個人の我欲です。しかし、プラトンのように完璧主義を国家に当てはめるのならば、他者への献身となります。完璧主義の目的を考えるとさらに深まるのではないでしょうか。いい疑問でした。有り難う。

○プラトンの考えは面白いと思いました。しかし、それだと、想い出すための知識はどこで覚えてたのか気になりました。

★そうですよね。講義でさらっと述べたので記憶に残っていないのでしょう。魂は輪廻転生しているので、この世とあの世の全てを見て来ているのです。それを思い出す=想起するのです。宿題でも出しましたので確認してみてください。

○一番最初の授業で、哲学は諸学の王だと聞いた時、いまいちぴんときませんでした。しかし、授業で哲学について学ぶうちに、政治、科学、物理、数学、ほとんど全ての学問とつながっていることをだんだん(段々)理解することができるようになってきました。哲学=文系の学問だと思っていましたが、最近はそう思うわなくなってきました。どこに位置するのかつかめない、不思議な学問だと思います。

★講義を理解してくれ、自身で考えてくれている姿が伝わってきました。嬉しいです。次回の講義の内容を少し替えてみようと思いました。さて、哲学の位置ですが、全ての学問の根本にある学問です。ですから、哲学の土台の上に殆どの学問がある、という構図になります。哲学が大地、その上に木が生えていて、枝や木が物理、化学、政治、宗教、心理、倫理などです。

○エイドスとイデアは英語では同じだが、意味の違いが多く、少し難しいのでもう少しやさしくおしえてほしい。

★優しく教えてほしい、という希望は了解しました。ただ、エイドスとイデアはギリシャ語です。プラトンはギリシャ語を話していました。当時は英語はありませんでしたよ。当時無かった異なる英語で、講義で行ったギリシャ語の説明を理解しようというのは、不可能です。多分、「ギリシャ語です」というのを聞き落としたのでしょうね。講義録に詳しく意味の違いが載っていますから、読んでおいてください。それで分からなければまた質問して下さい。

○もし、おぼえている人がいるということは=天才ということ?

★おぼえている人は真・善・美を覚えている人ということです。そういう人は立派な人、徳がある人、ということです。

○プラトンがなぜソクラテスを尊敬しているのかがあまりわからなかった。

★仰るとおりですね。今年度は、そうしたプラトンの個人的な思いは殆ど説明しませんでした。昨年度の講義録を読んでみてください。今年述べたのは、プラトンもソクラテスの思い、つまり愛国心を持って祖国アテナイをすくいたかった、ということです。プラトンはソクラテスが自分の肉体を捨ててまで、祖国アテナイを救おうとした姿勢を尊敬したのでしょう。○○くんの周りにいませんか?そういう尊敬できる人が。

○ソクラテスがどのように考えれば良いということが出せなかったことの一般的な意見を知りたい。

★哲学的な意見は述べましたので、もう1点、講義中に説明したことを繰り返します。ソクラテスの年齢です。ノーベル賞級の斬新な考えは30代から40代で出てきます。そのために10代20代は格闘して蓄えなければなりません。ソクラテスは中年以降に活動を開始しましたから、蓄積がなく斬新な考えが出来なかったのでしょう。42歳下のプラトンがイデア論を作りだしたのが、この傍証になります。

○イデアとエイドスという言葉を聞いても、いまいち、イメージが湧きませんが、というか湧けないのか? 何となく言っている事はつかめたと思う。

★うーん。「イメージが湧かない」と「何となく言っている事はつかめたと思う」は矛盾すると高木は考えるのですが。まず、置いておいて。イメージをつかむ必要はありません。イデアとエイドスの内容、知識を身につけてください。また、イメージや具体的な話は次回、次次回にやります。その時に湧くようになるかもしれませんね。

○近親相姦にビビりました。僕は神社の子なのですが、どうしても「神」頼みにしたり、全ての始まりが「神」というのが理解できません。

★神社の子、なのですね。では、態度を改め、明確にお答えします。理解できない理由は2つです。①知識不足、②自分で考えたことがない です。厳しいようですが、この2点が大きいです。
 ①知識不足について
まず、近親相姦にビビったそうですが、『古事記』のイザナキとイザナミは近親相姦ですよ。他の神話でも近親相姦はよく出てきます。神社の成り立ちに対する知識不足です。
 ②自分で考えたことがない
どうしても「神」頼みが理解できない、全ての始まりが「神」が理解できないそうです。では、どうして人は「神」を必要とするのでしょうか。それについて考えたことがありますか? 「神」なんていない、という否定だけではないですか? 自然科学で考えれば「神」なんていない、という自然科学の本質さえ理解していない誰かの意見を言っているだけではないですか? 自然科学では「神」について考えることは出来ません。「神」は再生可能ではないし、物質がないのですから、自然科学を持ってきて「神」はいない、と否定できないのです。
 次に、人はなぜ「神」を必要とするのでしょうか。全て「神」に結び付けるのでしょうか。それだけを一心不乱に考えたことがあるでしょうか。○○くんに私はここで私の考えを伝えることが出来ます。しかし、この哲学の講義も同じですが、自分で一生懸命考えない人、一心不乱に取り組まない人に、幾ら講義をしても無駄です。テストのために知識を暗記させることは出来ます。しかし、哲学の真髄は考えていない人には伝えられない、あるいは語り合えないのです。○○くんはどうでしょうか。「神」は人が作りだしたものです。ですから地域によって「神」が替わる。「神」を見ることは、実は人を見ることなのです。ソクラテスの神の信託、鬼神の声の所でその片鱗をお伝えしました。
 以上です。私は○○くんの意見が面白い、と最初から思っていました。そういう人は今回の講義で30名前後います。そういう意味で私は考えてもらいたいです。大学の講義は所詮講義です。最初の講義で述べたように講義は、レストランのメニュー表です。料理ではありません。本当の美味しさ、栄養は自身で口を動かして食べないとなりません。講義をきっかけにして本を読み、生きていく中で考えてくださいね。私は大学留年の2年間と大学院時代、あんまり勉強せず、なにやら一心不乱に考えていました。ずーっと。現在は家族を持ち、色々なお役目もあるので1つのことだけを何日も考えることが難しくなっています。けれど、あの時の時間がなければ今の私がないことは確かです。なぜか、数年後、数十年後にお話しが出来れば幸いです。

○忘れない様になるための「習慣」を教えて下さい。

★「正しい習慣」は、現代の言葉でいえば、規則正しい生活習慣、礼儀正しい振る舞い、愛のある生活でしょう。毎日同じ時間に早起きし、勉強して食事を作り食べる。大学に行き講義を一生懸命聴き、予習復習。先生や親、年長者に尊敬語で恭しい態度を取り、年下や友人には親しみのある丁寧語を使う。心から両親や先生、年長者を敬愛し、全ての人に優しくする。そして祖国日本をどうしたらよりよく出来るかを考える。でしょう。全てを直ぐにするのは難しいと思います。私自身不十分です。同じことを孔子が言っていますから、これ以上は『論語』をお薦めします。だから私は論語の素読の会に参加しています。御希望なら参加できますよ。

○なぜ、天では正三角形がみることができるのか。

★魂だけで見ているからです。汚れた肉体と離れているから、とプラトンは言います。次回やりますね。

○もし、輸(輪)廻転生が科学的に証明された時、私たちの意識はどう変化するのだろうか。

★面白い疑問ですね。ただ、「科学的に証明はされません」。決してです。科学哲学で科学の本質を知ると、決してされないことが分かります。科学とは再現性と対象の次元の限定が必要です。輪廻転生はいずれも当てはまりません。ですから、科学の対象ではないのです。対象である、という科学主義を良く聞きますが、それは科学の本質を理解していないからです。ただし、私が日本の若手哲学研究者の人々と話していた時に同じようなことを言う人が多くてびっくりしたのを覚えています。旧帝国大学出身なのにです。懐かしい思い出です。

○数学が最高の言語だとおっしゃられましたが、意志を伝えることはできないのでは?と思いました。

★尊敬語を有り難う。本来は先生に対する尊敬語を学生全員に強要しなければならないのですよね。私自身忸怩(じくじ)たる思いがあります。知識、判断力の向上のために幾つもの正しい習慣を身につけさせなければならない。甘やかして先生と学生は同じである、という意識で学んで心の奥底まで届かない、だから学生全員のためにならない。このブログでも講義でも同じく引っかかっています。さて本題に戻ります。「最高」の意味内容が違うのです。私は普遍性があることを最高と言います。意志、とは会話などのコミュニケーションを指すのでしょう。日常生活の中で泡のように生まれそして知らぬ間に消えていく意志でしょう。あるいは個人の思想や見解などのもう少し残るもの、しかし消えていくものです。私はこれに最高の価値があるとは思いません。普遍性のあるもの、つまり少なくとも数百年は変わらないもの、8割以上の人が理解できるものを指します。もし疑問があればまたコメント下さい。良い疑問を有り難う。

○すべて魂が知っているのならば、私たちは新しい発見はできないのか?

★その通り「発見」など出来ません。想い出すだけなのです。しかし、これはプラトンの考え方です。○○くんの疑問をプラトンにぶつけたのがアリストテレスです。次次回やりますね。

○プラトンはなぜロゴス、ノモス、フュシスがあるのにエイドスとイデアで特殊な使い方をしたのか。

★それは祖国アテナイをよりよい方向に向けたい、と思ったからです。新しい目標を設定しなければ祖国アテナイは滅びると思ったのです。実際にアテナイはその後、滅びます。次にイデアだけがプラトンが特殊な言い方をしたものです。エイドスは異なります。

○ここ最近哲学の授業でノートに沢山書くので楽しいです。後半部分の説明をもっとやってほしいです。(詳しく)→エイドス・イデアの部分、あと、前から思っていたのですが、「フュシス」(自然)であってますか? 先生の黒板の字がフュシスとフェシスに読めるのですがどちらが正しいですか? プラトンの話楽しみです。

★「ノートに沢山書くので楽しいです」とは嬉しい意見です。学ぶ喜びを知っている人なのですね。そういう素晴らしい人にお話しが出来て幸せです。エイドスとイデアですが、次回、次次回に別の角度から説明します。お楽しみに。「フュシス」(自然)で合っています。ピュシスとも。physis と書きます。ラテン語で「nature(ナツーラ)」となり、英語では同じ表記で「ネイチャー」と別の読みをします。英語で「nature」は「自然」です。そして、ギリシャ語の「事物一般の本来あるべき姿」という意味も継承されています。字が汚くて申し訳ないです。プラトンの話、頑張ります。

○輪廻転生があるというのなら、この世は必要ないのでは?と思いました。同じことを何十回も繰り返しているのだから。今の日本にソクラテス、プラトンの様に国のために働いている政治家は本当にいるのかと思いました。もうすぐ選挙なので気になりました。

★前半と後半を分けてお答えします。前半ですが、輪廻転生がある、ということは世の中の仕組みのことです。そして必要か必要ではないか、は要否のことです。ですから別々のことを混ぜて論じることはできません。少し視点を変えてみましょう。人類は親から子へ生命をつないできました。これは世の中の仕組みです。では、世代交代は必要ないのでは?と言えるでしょうか? 世代交代の要否の問題ではないのです。
 後半です。平成26年12月4日は衆議院選挙の選挙期間中ですから、特定の政党や候補者を挙げることを控えたいと思います。その上で「ソクラテス、プラトンのように国のために働いている政治家は本当にいます」。私が思い浮かぶだけでも20人は超えます。前提を疑ってみましょう。「政治家を馬鹿にする、あるいは政治家は汚い」というマスコミの流してきた、主に朝日新聞が主導してきた敗戦後の政治家像があります。これは正しいのでしょうか? ○○くんは政治家と直接しっかり目を見て話したことがありますか? 何人ありますか? 私は20人を超えていますが、その内、この人は凄い、日本のために静岡のために働いていると感じた政治家は半数を超えます。もちろん、口先だけで、あるいは利益中心で動いているな、と感じた政治家もいます。イメージだけで判断するのを疑ってみませんか。選挙期間中ですから、立候補者の街頭演説を聴く、チラシを見る、ネットでホームページを見るなどしてみて下さい。もし実際に政治家に逢いたいのならば言って下さい。立派な、そして話しやすい政治家が参加する勉強会に行きましょう。
 次に、国史(日本の歴史)の中で命を日本のために掛けた政治家は、数え切れないほどいます。有名なのは吉田松陰です。是非とも松陰先生の言葉に触れてみて下さい。一句だけ紹介しておきます。

 「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」

 この身体は処刑されて、武蔵の国の原っぱに捨てられて、腐ろうとも、日本を思う気持ちは残り続けて欲しい そして日本を守り続けていきたい (高木意訳)

 以上です。
 今回は多くの質問だけになってしまいました。素晴らしい意見が沢山ありました。感謝致します。
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    名前:高木健治郎

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