哲学4-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。△は補足です。考察をつける場合もあります。

 全体の傾向

:日本女性の素晴らしさを知った
:江戸時代の識字率の高さに驚いた
:日本に誇りを持った。好きになった。

-考察

 一人一人の理解の差が明確に出てきました。バランス感覚のある人、講義の深奥まで理解する人、誤読する人、感嘆する人、自分で調べる意欲の出る人、疑問を抱く人、身の回りに置き換えられる人などなどです。同じ講義を聴いて全く反対の理解をした人もいます。不思議と声が聞き取りずらい、という人はいませんでした。黒板の字が汚い、と指摘してくれる人は約4名いましたが。声の聞き取りずらさや板書ではなく、理解の差だと判りました。


○女性は男性よりも優れているという捉え方をしたのですが、何故、女性は男性より劣っている、家業を継ぐのは長男であるべきだといったイメージが固定化してしまったのでしょうか? これも戦争に敗北した結果なのでしょうか? 日本は植民地を持たないという善が故に大東亜戦争で負けたのでしょうか?

★沢山の質問有り難う。まず、今回の講義への一番の誤解は「女性は男性よりも優れているという捉え方をした」という点です。私は男女対等であり、男女の役割が違う、と主張しています。役割によって男性優位、女性優位がある、と考えます。男性を一括して女性の上下ではありません。それは『聖書』の思考です。次に、
○何故、女性は男性より劣っている、家業を継ぐのは長男であるべきだといったイメージが固定化してしまったのでしょうか?
ですが、歴史的事実を見るとやはり敗戦の影響はかなり大きいです。ご紹介し読み上げた『日本人の生活文化』の中にそうした記述がありますから、是非とも探してみて下さい。もう1点、言葉にされていることと実態がかなりずれている、という点です。言葉では男尊女卑と言いながら、実態はそうではない、という点も留意して下さい。
○日本は植民地を持たないという善が故に大東亜戦争で負けたのでしょうか?
正確な理解嬉しいです。植民地も持たない、多民族を隷属させない、という点は日本が米国に負ける大きな要因となりました。それは支那事変以後の支那大陸への介入によく見られます。日本籍の朝鮮民族への虐殺に日本人は激昂しました。本気で朝鮮民族を差別しなかったのです。他の帝国ならば放置したでしょう。ただ、これは大きな要因でしたが、他にも色々とミスがあります。国際政治から。世界の一等国は米国、日本、英国でした。支那人の政府が4つも5つに分裂し、ソ連と国境を接し、ドイツやアメリカの軍事支援を受けている状態で、他の世界No.1とNO.2に戦争を仕掛けたのです。完全な外交の失敗です。これを武田勝頼に例えた面白い本があります。是非読んでみて下さい。

瀧澤中著 『「戦国大名」失敗の研究』 44-46頁

○アメリカ人=ヤンキーとはどういう意味ですか。権力と権威を分けるとなにがどうなるのですか。

★基本は自分で調べて下さいね。ヤンキーとはアメリカ人の別の言い方です。立場によって別称にも蔑称にもなります。権力と権威を分けると、優秀な指導者が国家の権力を掌握できます。それによって国の独立と発展につながります。日本が世界最古の国家として続いている理由です。

○教科書の内容と本や講義の内容はなぜちがうのだろうか

★基本は自分で調べて下さいね。私の考えでは敗戦後、日本人を貶(おとし)めるための政策が取られたからです。敗戦前の資料を読んだり見たりしている人はその貶めた政策が嘘であることが判っているからです。

○そろそろ、日本人のよくないところなども知りたいと思います。

★素晴らしいバランス感覚ですね。驚きました。他のクラスか、他の講義では十分に言っているつもりでしたが。基本は御自身の疑問は自分で調べてみて下さいね。本では

青山繁晴著 『ぼくらの祖国』

 私のブログでは、3年目の以下の講義録を読んでみて下さい。

講義録15「倫理は統一かそれぞれか 工学的倫理の可能性と限界 個人主義と集団主義 法治主義と人治主義 原発と地球温暖化説の共通点 技術とは」
http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-67.html

○今回の授業を受けてあらためて女性の大切さが感じられた。しかし、現代の女性には大和なでしことしての心が足りない気がしてならない・・・

★前半は嬉しく拝見しました。後半は悲しく拝見しました。私は日本の女性は現在も世界一の素晴らしいと思っています。日本が第二次世界大戦で叩きのめし、現在でも反日教育の行われているイギリスで、「最も礼儀正しい国民」として選ばれているのですから。もう1つ。では、現在の日本の男性は、日清戦争の時の「道義のためならば全てのことを犠牲にする精神」を持っているでしょうか? 不平不満を言わず黙々と他人のために努力を積み重ね、時として自分の命を投げ出せるでしょうか。私は日本人男性として、ご先祖様に恥ずかしい、という想いがあります。ご参考になることがあれば嬉しいです。

○自分が主人だったら長男に渡したいと思いましたが。先生は誰に財産を渡したいですか。

★私は自分の財産(商家の営業権等を含めて)は自分のものではない、と考えています。商売をしていれば使用人の生活があり、商売相手への相互関係もあります。ですから、商売が安定し最も世の中に役に立つ相手に引き継いでほしいと考えます。ですから、長女への財産の継承は理に適っていると思います。子供には財産を与えるのではなく、愛情を与えたいと思います。

○(問3) 母:朝一番に起きて自分達の朝食を作ってくれて、夜は次の日の準備をするため夜一番遅くにねていてつかれていても不安を言わない所が尊敬できる。

★素晴らしいお母様ですね。こういうお話が読めて幸せです。有り難う御座います。

○感想ではなく要望ですが、ブルーハーツを哲学して欲しいです。

★面白い発想ですね。数日頭にありました。ブルーハーツで幾つかの歌詞が記憶にありますが、「生まれたからには生きてやる」というのを覚えています。この言葉に見られるように、当時の社会は学歴主義、高収入主義など社会のレールがきちんとひかれていました。そこから外れると、生きる意味があるの? と言われるような雰囲気がありました。それに対する反骨精神が先ほどの台詞になったと思います。しかし、日本の学歴主義、高収入主義は英国、アメリカ、フランス、ドイツなどの人種差別や上位層の固定化などとは程遠いほど均一化でした。ですから、そこに反骨精神を投げかけるにも、精々この程度で終わってしまったのでしょう。結局ブルーハーツのような天才であっても日本全体を覆い、どうしよもうない絶望を歌い上げることはなかったのです。この点はセックス・ピストルズやジャズ、初期のラップなどとは異なります。どうでしょうか、この位で。感想を教えて下さい。

○やっぱり字が汚い。たまによめない。風邪なおしてね。他2名

★すいません、毎回毎回。なにやら俳句のような音の綺麗流れですね。ご心配有り難う御座います。まだ喉が痛いですが明日も頑張ります。

○「悪魔のほうしょく」という本をご存知でしょうか? とても素晴らしい日本ですが、やはり忘れてはいけない過去というものがあるものですね。

★森村誠一著『悪魔の飽食』でしょうか? 関東軍731部隊の人体実験の話だったと思いますが、全くの捏造(ねつぞう)で、従軍慰安婦、南京大虐殺(南京事件とは違う)などの捏造と同じ内容だったと記憶しています。たしか、著者も写真の偽物等を認めて回収したのでは・・・。私のような視点もありますから、両面から物事を見ていって下さい。

○高校時代に、日露戦争は決着はついていないというようなことを聞きました。本当に日本は勝ちましたか?

★事実となるものがないので、「決着はついていない」というのはどういう意味なのかよく分かりません。戦争には勝ちました。ただ、地政学的に朝鮮半島が日本の安全保障において確保しなければならない、という点では決着していません。マッカーサーはこの地政学を知らず北朝鮮との停戦ラインを南下させて現在の所にしてしまいました。その意味で決着はついていません。視点をどこに持ってくるかで大きく変わるので、詳しく教えてもらえると嬉しいです。また、勉強になります。

○権力と権威を分けるというのはとても賢いと思ったが、権威者はなぜ血が継(繋)がっていなければいけないのかわからなかった。

★なぜ、と疑問に想うことを大切にして下さい。是非とも御自身で調べてみて下さい。私は血のつながりが最も確実だから、と考えています。権威という実は曖昧模糊、あるいは空気のような存在に確実性を与えるのが血です。これに近いものとして古代では証文、誓約などがあったでしょう。

○推古天皇はすごいと思うけど、その後どうやって天皇の権い(威)をたもったのか気になった。

★是非とも自分で調べてみてください。日本史(国史)の教科書も受験勉強のためではなく、自分で持った疑問で読んでみると色々と観えてきますよ。特に藤原氏の摂関政治の後に、院政政治が来るのは権力を皇室に取り返すための動き、揺り戻しと観ることも出来ます。その後の室町幕府の将軍の権威化なども何とも面白いです。

○ユダヤ人の教育について気になったので、ブログに書いて欲しいです。日本の批判はしないのでしょうか? していたのであれば僕が聞いていなかっただけです。すいません。

★前半について。ユダヤ人の教育は聖書の一章が書いてあり、そこに10前後の解釈が並べてある本を見たことがあります。つまり、文章を読んで10個の考えを持つ訓練を小さい頃からするのです。アイディアをたくさん出すことが善い、という教育です。ノーベル賞で数々の栄誉に輝く根本がこれにあると感じました。後半です。素晴らしいバランス感覚ですね。他のクラスや講義ではしたと思います。是非とも上部に講義録の引用がありますのでどうぞ。また、現在の日本の教育では日本を貶める教育が多いので、意図して誉める話をしているということを心に留めておいてください。また、気が付いたことがあれば教えて下さい。

○私は江戸時代の日本国民の識字率の高さにおどろきました。当時の日本は鎖国状態だったのになぜなんだろう?当時の将軍が、知識人が、多くの国民の質をあげるために政策を行っていたのだろうか? ・・・(中略)・・・女性が影(陰)ながらささえたからこそ日本男子(児)はがんばってこれたのか?興味はつきない。

★前半です。まず、江戸時代は鎖国状態ではありませんでした。貿易をきちんとし、西欧を始め多くの情報を吸収していました。物理学や化学などが入っていました。鎖国は幕末に一時的に行った政策に過ぎません。ですから、西欧医学を吸収しようとした『解体新書』が江戸時代に出ています。次に、将軍や知識人が藩校などの武士の教育を行う学校を作っていました。けれども、庶民は庶民で自分達で勉強をしていたのです。日本人の知識の高さは、日本人の知識欲の高さです。これは講義で述べたように戦国時代でローマ・カトリック(イエズス会など)の宣教師を驚かし、「世界で最も賢い民族である」と言わしめています。ご先祖様の偉大さが解りますね。後半です。良い伴侶に巡り合えると人生は豊かになり社会のお役に立てるようになれます。これは男性も女性も同じだと思います。ビジネスで成功するには、No.2が大事である、女房役が大事である、と言われます。男性同士でも同じかもしれませんね。

○「女将(おかみ)」や「上さん(かみさん)」という言葉があるのもおもしろいと思いました。ただ黒板に誤字が多少多かった気がします、今日は。

★面白いですよね。誤字は申し訳ありません。「女将」と書いて「おかみ」と読みますものね。勉強になりました。

○日本の良いろことを教えてもらうのもありがたいが他国のいいところもたまには教えていただきたい。

★次回から古代ギリシャに入ります。また、今回古代ギリシャとユダヤの話を少ししましたがどうでしたか。

○(問3 国史上最も尊敬する女性は?) 管(菅)原孝標女(すがわら の たかすえ の むすめ)

★有り難う御座います。直ぐに調べました。『更級日記』の著者で本名は伝わっていないのですね。素晴らしい女性を、また知れて嬉しいです。

○最近の話題の一つに女尊男卑が進行しているという事を聞いたあとに、この授業を聞いたので後半はあまり気分のいいものではありませんでした。ただ前半の実行者を分けるというのはおもしろかったです。

★うーん、考え込んでしまいました。意味としては現在は女尊男卑が進んでいる。だから、昔の女性が輝いていたのを聞いて気分が良くない、という意味でしょうか。だとしたら、矛盾してはいないでしょうか。昔の女性が輝いていたのは、当然それを支える男性がいたからです。昔の女性が輝いていたのなら、その状態に戻そうとすれば善い、と考えるのが筋だと考えるのですが。以上の解釈は私の誤読でしょうか。否定的な意見なので載せました。もし補足等あればコメントか講義後に提出するレポート用紙に書いてもらえるともう少しコメントを深められると思います。

○今回で日本の女性がどういう立場だったかききましたが、逆に外国の女性がどうして男性よりも低く見られるようになった原因が少し気になります。

★こうした疑問が出てくること嬉しいです。是非とも御自身で調べてみて下さい。とはいえ、本の紹介をします。講義中に回した菅原正子著『日本人の生活文化』の中に答えがばっちり書いてある、と思います。

○女性という存在は男子を導くすごい大切な存在であるのにもかかわらず、どうして今日の社会では女性と男性に大きな差がうまれてしまうのか? 女性の方が教養もあり優秀なのにここから女性は本当に神さまなのかと思った。

★質問にお答えします。まず、今日の社会で女性と男性に大きな差が生まれているでしょうか? 大きな差とは何でしょうか? 私は日本女性は素晴らしかった、と述べました。同時に日本男性も素晴らしかった、と述べています。両者が素晴らしかったのです。もちろんこれは、日本人の善から観てです。一神教などの善からすれば、同じように素晴らしい、とは言えないと思います。次に大きな差ですが、江戸時代の識字率が高いとはいえ、やはり男女の識字率の差は、「現在よりも大きかった」のが事実です。女性の文学や芸術を含めた活躍は、やはり現代の方が差が少ないです。念頭にしている分野や領域があれば、また教えて下さい。

○日々の生活の中でも自分は女性に騙されているのではないか?と考えてしまいました。

★「女性に騙される」ことは悪いこと、嫌なことでしょうか? 例えば結婚相手に「騙されていることは悪いこと」でしょうか? 与えられた親ではなく自分の決めた結婚相手なら騙されても善いのではないか、と私は考えます。逆に男性は肉体の力や声の大きさで女性に無理強いしてしまうことがあります。その対価と考えれば上手に騙されるのなら、まあしょうがないか、と思っています。参考になることがあれば幸いです。

○前回女性はかなり昔から差別されていたのかと中々不快になる内容でしたが、今回の講義を聞いて女性は表では目立たなくとも影(陰)で支配できる生き物だと学びました。先生の手のひら返しっぷりが面白かったです。自分も生きていくなかで昔の女性のように影(陰)の存在になってもかしこく生きていきたいと思いました。

★そうでしたか。ちょっと驚いたコメントでした。他の女性の学生さんのコメントに「今までの授業でも女性は強いという話しをしていただきましたが、・・・」とありました。同じ講義をしていても受け取り方が正反対になる、と驚いたのです。ただ、そうなった原因は私にありますから、その点は今後も気を付けたいと思います。私の意図としては、

①『聖書』と『古事記』の男女の位置というものは異なる
②『聖書』は男性上位絶対、『古事記』は男女が1つでそれぞれ役割がある
③『聖書』と『古事記』が現在の男女の位置にも影響を与えている

というのを理解してもらいたい点です。また、推古天皇や紫式部は影の存在ではなく表の存在です。日本は表の存在として女性が出ることが出来るという神話を『古事記』で持っています。是非とも表でどんどん活躍して欲しい、と願っています。もちろん、影に回る方が向いているのを選択するのを妨げるものではありません。

○今までの授業でも女性は強いという話しをしていただきましたが、今回の授業が一番女性が強い、素晴らしいと感じるものでした。・・・(中略)・・・なんとなく母親に優しくしようかなと思いました。

★知れば知る程に日本女性は素晴らしいものです。同時に日本男性も素晴らしいものであります。もちろん、これは日本の善から観てです。前回の講義で述べた通りです。最後の言葉は嬉しいです。講義の内容を日常生活に落とし込めるのですから。色々な母親がいますが、出来うるならば優しくしてあげて下さい。

○古来日本が財産を長男に継がせるということで。先生は長女に継がせた方がリスクが低いと言いますが、風習も少し考えていくと疑問がでてきました。その部分をまた少しずつ考えてみたいと思いました。

★賢明なコメント嬉しいです。「考えてみたい」とありますので余計な意見は書かない方が良いかな?と思いますが、少しだけ。長男に継がせるのは、その方が社会背景にあっているからです。ちなみに『古事記』の世界は末子(ばっし)相続です。明治大正期と『古事記』では社会背景が異なりますから。また、江戸時代の武家も社会背景が変わると、長子(男)相続から養子による相続が認められるようになるなど変化していきました。社会背景の変化と相続形態の変化が密接に関係している、という点を認識しておいてもらえると嬉しいです。

○実は女性のほうがすごいのなら、男性が社会で偉そうにしているのは間違っていると思いました。なんで男性の方が偉いと思われるのようになったのかと思いました。

★はい。まず、日本女性は凄いです。ですが、日本男性も凄いのです。そして男女は互いに助け合って1つの夫婦となり、凄さを発揮すると日本人は考えてきました。男性の対立するものが女性ではなく、助け合うのが女性なのです。女性が凄いのならそれは陰で支える男性の存在があるから、と日本人は考えてきました。男性が凄いのなら陰で支える女性が凄いのだ、と日本人は考えてきました。如何でしょうか。

○なぜ、近年日本国内で女性の地位を上げる運動が盛り上がったのでしょうか?

★鋭い質問ですね。私の意図を正確に理解してくれ嬉しいです。近年の日本国内の女性の地位を上げる運動が盛り上がった原因は2つ主にあります。

①アメリカの真似 フェミニズムというアメリカ社会の特殊性が日本にも通じると考える
②社会背景の変化 企業での労働力不足を女性に求めた

①アメリカは西部開拓時代に女性が少なかったのです。男性3に対し女性1、あるいはそれ以上の比率になりました。ですから女性を大切にして、アメリカが西部に進出する際の嫁、売春婦不足を解消しようとしたのです。そうしたアメリカ社会の特殊性が普遍的である、つまり全ての社会に通じる、と考えて日本に広めました。もちろん、日本の伝統的な男女の関係を壊すことで日本文化を壊すという意図からこの運動を利用しようとした人々がいたことも確かですが。

②日本で企業での男女平等の権利を認めるようになったのは1980年前後になります。私が幼い頃は深夜タクシーの運転手が女性になることは出来ませんでした。つまり、男女平等の運動がいくら盛んでも全く成果が出せていなかったのです。しかし、それが1980年代に可能になったのは、労働力不足からです。日本経済が世界一好調で「世界史に残る奇跡の経済発展」と言われ、絶頂期に入っていました。日本は労働力が不足し、外国人労働者か女性労働者か迷ったのです。西尾幹二著『戦略的鎖国論』などの影響で日本は女性労働者を選択しました。そのために、女性の働きやすい社会を、ということになったのです。ちなみに英国、フランス、ドイツなどは外国人労働者を選択して、そのツケが回って来て、どうしようもなくなっています。社会背景が変わったことで、男女のあり方もこのように変わりました。如何でしょうか。

○ここまで女性が日本で多く活躍しているわりに、そこまで任(認)知度が高くなく、そのところに疑問を持ちました。

★認知度が低いでしょうか。確かの女性と男性を分けて、女性はうんぬんかんぬん、というのはないからかもしれませんね。でも、『源氏物語』の著者が女性で世界初の長編小説ということは諸外国の多少の知識ある人ならば知っていると思いますよ。もしかしたら、日本が「日本は女性が素晴らしい国である」と教育し、広報していないからかもしれませんね。あまり、男性女性と対立させるのは日本の伝統に反するので、そうなったのかもしれません。

○イザナミとイザナキの話の中で黄泉の国への道を岩でふざいだ(塞いだ)とありますが、そうした場合、新しく死んだ者は黄泉の国へ行くことが出来なくなって、この世に死者があふれてしまうのではないかと疑問に思いました。

★御自身で調べた上での質問、大変嬉しいです。映画『千と千尋の神隠し』で、トンネルの前に岩が立っていますね。あの岩、小さくなっていました。あのように時々小さくなることが出来るのです。入る時には顔が書いてあり、出る時に書いていないのは入ってはいけないから、と出て行っていいからです。神隠しとは生きたまま黄泉の世界に行くことです。岩は小さくなれるのです。詳しくは拙論をどうぞ

「なぜ、「千と千尋の神隠し」は大ヒットしたか」 -文化としての「千と千尋の神隠し」-」
http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-110.html

○男性が女性に何だかんだ勝てないのは昔からなのですね。ですが今そのバランスが崩れてきていますが、崩れたらどんな日本になるのですかね。

★斬新な視点ですね。男性と女性は勝負をしているのでしょうか? いつも女性が勝っているでしょうか? 男性は負けると嫌ですか? 私はかみさんに負けていい、と思っていますよ。だって私が決めて結婚した人ですから。この人にだけは負けても良いと考えます。親は与えられたもの、伴侶は選べるものです。失敗したら全て私の責任です。次に、バランスが崩れているのでしょうか? どういう点を指して崩れている、と言えるのでしょう。確かに、出生率は低くなり、結婚年齢も上がりました。けれども、それは社会背景の変化によるものですから、社会背景が変わればどうにでもなるものでしょう。バランスが崩れたのではなく、バランスが変化しただけです。変化しないものは滅びる。これは国史でも同じですし、生物の種の宿命でもあるのではないか、と推測しています。今の時代を生きるために、一緒にどうしたら善いか考えて行きましょう。

○黒木大将がどのような指揮、作戦を出したのかが気になった。現代でそのような評価の女性を見かけないのは時代の流れのせいでしょうか。

★黒木大将の指揮、作戦に着目するのは、ただ1人でした。是非とも御自身の独自の着目点を大切にして調べてみて下さい。凄いですよ。後半ですが、例えばNEWSWEEK日本語版には「世界で活躍する日本人」の中に必ず素晴らしい女性が入っていますよ。それに日本の女性は「結婚したい国籍NO.1=大和撫子」と言われています。対して日本男児は全く人気が無いようです。女性の評価が低いのではなくむしろ高いくらいです。逆に男性は・・・頑張りましょう!!

○今の日本の女性はどうなんでしょうね。

★上のコメント返しと同じになります。NEWSWEEK日本語版には「世界で活躍する日本人」の中に必ず素晴らしい女性が入っています。それに日本の女性は「結婚したい国籍NO.1=大和撫子」と言われています。対して日本男児は全く人気が無いようです。女性の評価が低いのではなくむしろ高いくらいです。逆に男性は・・・頑張りましょう!! 何でも自己の反省材料にしていくのがキーワードになるでしょう。

○最初の時に黒板に書いてある字なんですが、素晴しさ → 素晴らしさ  合せた → 合わせた だと思います。授業は興味深かった。

★ご指摘感謝します。調べてみるとデジタル大辞泉に

・す‐ばらし・い 【素晴(ら)しい】  [形][文]すばら・し[シク]
・あわせる【合わせる・合せる・併せる】 ( 動サ下一 ) [文] サ下二 あは・す

とありました。参考になりました。有り難う御座いました。

○自分が母親になったら、子供に礼儀などの教育をしっかりしたいと感じた。

★嬉しい言葉です。講義をして良かったです。有り難う。

○昔は、女性と言う存在を大切にしていたのに、どうして現代では、女性にたいしての差別や暴力が増えてしまったのだろう。

★まず、疑問が出た時には御自身で調べてみるのをお奨めします。私は次のことに気が付きました。差別や暴力が増えた、という客観的な事実があるのでしょうか。イメージだけで語ることは学問ではありません。私の知る限り差別や暴力が「増えた」というデータはないのです。そもそも昔にデータは存在しないから、というのもありますが。また、現在でも日本は女性を非常に大切にしている文化を持っていると思いますし、女性への暴行、特に家庭内暴力は低い国に入ると思います。何が家庭内暴力か?の定義があいまいですが、女性の印象を基準にしたデータが以下にあります。

「ドメスティック・バイオレンス経験率の国際比較」
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2792d.html

世界で最も酷い女性差別、暴行をしていると言われているアメリカが入っていませんが、参考になると思います。これを見ると日本は低い国に入っています。

○男のようにつっぱしるのではないく、空気を読んで行動したりと状況に応じたベストな行動ができる。本当は男性より女性の方が立場が上なのでは?

★コミュニケーション能力では女性の上なのは最近の研究で示されてきていますね。ただ、それが立場の全てではなく、他にもいろいろな要素が入っています。かかあ天下の家もあれば、一家の大黒柱がいる家もあるのと同じです。

○リスクを低くするために実行者と財産の管理者を分けるとあり、納得できましたが、管理者を分散させて、複数×所持させるのはどうでしょうか。

★いいアイディアですね。正しく株式会社の仕組みそのものです。

○人の本質は何だと思いますか

★その視点によって変わると思います。心理学の視点では「本能」や「無意識」などになるでしょうし、化学の視点なら「エネルギーの変換」になるでしょう。哲学ならば、パスカルの「考える葦である」が有名です。疑問を想いついたことが素晴らしいです。是非とも御自身で考えて行って下さい。何かさらに質問があればまたして下さい。

 以上です。沢山の質問、有り難う御座いました。

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