短い感想「大飯原発再稼働差し止め命令について」

 平成26年5月21日、新聞の一面に「大飯原発3、4号機運転差し止め命令」を認めた。

 あまり関心を持つ人がいない。

 あまりよく分からないからだ。

 国民に分かるように伝える努力が足りない、と感じた。


 もう少し深めてみたい。

 ニュース(静岡新聞など)によると「大飯原発の安全技術と設備は脆弱(ぜいじゃく)」という根拠に基づく。

 これは、当ブログに1年以上前に掲載した「講義録12 大飯原発再稼働の検討(平成24年度時点) 」などで検討している。詳細は譲る。ここでは短い感想を書いていきたい。

 今回の運転差し止め命令に驚きもしなかったし、当然、という想いもなかった。

 「では、大飯原発と福島原発(事故機のみ)の違いは何か?」

 である。フクシマ以後、新しい規制委員会が出来たが、その判断基準がはっきりしない。あるいは、科学的根拠の乏しいものが多い。私も原子炉について素人だが、規制委員会も同様ではないか、と日々疑っている。

 福島原発の横の女川(おながわ)原発は、地元の人々が逃げ込んでいる。

 「では、女川原発と福島原発の違いは何か?」

 「女川原発と大飯原発のどちらが安全性が高いのか?」

 よく判らない。

 新聞だけではちーっとも分からない。

 運転差し止め命令のニュースを聞いて、未来が見えないのである。

 私が提案しているのは、安全性の加点方式である。「はやぶさ」で成功した安全基準を提案している。

 これだと、例えばだが、

 福島原発   安全性   ―25点

 女川原発   安全性    22点

 大飯原発   安全性    35点

 と分かりやすくなる。

 ベントがあれば、プラス10点、ないとマイナス5点、という風に点数をつけていかないと国民にはさっぱり分からない。これでは原発を国民が考えることが出来ない。

 「原発を科学的根拠に基づいて考えることが出来ない」

 のであれば、福島原発事故前と全く状況は変わらなくなってしまう。

 裁判官も「安全性が脆弱(ぜいじゃく)」と言い切るのは大変だったろう。何点から脆弱にするか?という科学的根拠を最初から勉強しなければならなかったからである。裁判官は原子炉の専門家ではない。

 いまこそ、原子炉の専門家が、全国の原子炉の安全性を加点方式で採点して、国民に示してほしい。

 今回の運転差し止め命令に驚きもしなかったし、当然、という想いもなかった。

 未来を考えるための科学的根拠が欲しい、とだけ感じた。


付記:大飯原発再稼働の当ブログの講義録

講義録12 大飯原発再稼働の検討(平成24年度時点) :http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-293.html
講義録12-1 大飯原発再稼働の8点のリスク     :http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-294.htm
講義録12-2 大飯原発再稼働の2つの観点の解説と資料:http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-295.htm
講義録12-3 大飯原発再稼働の8つのリスクの解説:http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-296.htm
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