哲学7-2 学生コメント集

 学生が書いた感想などと高木の返信をまとめたものです。

 学生の書いた本文はそのまま、とします。高木が補足する場合は()を付けます。○は学生のコメント、★:は高木のコメントです。考察をつける場合もあります。

 -考察-

・ソクラテスの国を愛する心に感動した
・ソクラテスのイメージが固い哲学者から変わった
・人の観方や考え方が参考になった
・自分の生き方を反省した

 の意見が多かったです。

○今日の授業はなんか感動した。何に対してなのかは分からないけれど感動した。

★有り難う御座います。私も7回目にして初めて、ちょっとはまともな講義が出来た、と思います。ソクラテスの偉大な行為が伝えられたからかもしれません。100点満点で30点はつけても良いと思いました。

○神様は世界を捨てたから(問2 なぜ、現代の人々は神の声が聞こえないのか?)

★神学的な視点で素晴らしいです。どうして捨てたのか?を深めていって下さい。聴いてみたいです。

○現在の日本でソクラテスまでとはいわないけど、愛国者って何人いるのだろう? もっと自分の国のことを知りたくなった。

★現在の日本で愛国者は数多くいると思いますよ。日本は平和で安全であるのですから、無数の愛国者がいるのが判ります。私の周りにも何人もいます。もっと日本のこと知っていって下さい。青山繁晴著『ぼくらの祖国』がお奨めです。ブログに講義録がありますから、参考になれば幸いです。

○問2では神の存在そのものについて考えた。人間の都合のよいように作られたものに思えたが、哲学的にはどういった存在でしょうか。

★とても良い視点です。本来はこの視点をもって自分で調べて考えるのをお奨めします。私の考えを参考までに書いておきます。まず、哲学が西欧神学と含んでいるのですから、神の存在は哲学では認められます。現在でも神は哲学の大きな、あるいは唯一のテーマと言えるでしょう。その神がどこに存在しているのか?が存在論です。その神がどのように人間に認識できるのか?が認識論です。存在論と認識論が哲学の2大テーマです。どちらも神の存在を前提にしているのです。「人間の都合のよいように作られたもの」として神を捉えていましたが、実は、そうでない、という認識「神が人を創った」に大きな説得力を与えてきた見方があります。それは「人は原子を含む宇宙を創ることは出来ない。だから何者かが作ったのだ。それを神と呼ぶ」という認識です。原子はなぜ出来たのでしょうか?この問いを考えてみて下さい。とても良い疑問でした。

○先生は神は存在すると信じていますか? 私は信仰するというか、どこかに存在していたらいいな、と思っています。

★鋭い質問ですし、自身の考え方があり、考えやすくなりました。まず、言葉を整理してみましょう。

「存在する」にはおもに4つの意味があります。 
①物質的に存在する 
②心の中で存在する
③社会が存在することを受け入れている (例えば血液型占い、日曜日)
④思考の結果、認識できる形で存在する (例えば数学)

私が存在すると考えているのは、③のみです。
次に、「存在したら良いか」、「存在したら悪いか」の問題でいうと、存在したら良いな、と考えています。
前にお話ししたように、身近の人々が亡くなった後天国に行ったらいいな、と考えます(③)。同時にそういった世界は生きていう人間は知りえないと考えています(①と④の否定)。
私は以上の意味で、③神は存在する、とも言えますし、①②④神は存在しない、とも言えます。詳しくは『神の歴史』カレン・アームストロングをどうぞ。かなり難しいですが。

○自分の理屈を通そうとして友達や家族など様々な人と喧嘩することがあるので今回の内容は身にしみました。

★自分を反省している素晴らしい意見です。立派です。ソクラテスの無知の知を脱していますね。

○この授業は人の生き方を見直してくれているようで、毎度論(諭)されているように感じる。

★今回の講義でもありましたが、「諭されている」というのは、○○くんが普段から自分を反省しているからではないでしょうか。慎み深く素晴らしいですね。私も見習いたいです。

○神の声は本当にあったのか? 聴けるなら聴いてみたいですね。

★私もそう思います。紹介した本 『神々の沈黙 意識の誕生と文明の勃興』 シュリアン・ジェインズ著が3200円と高いですがお奨めです。

○先生の皮肉も通じない人がいて、おもしろかったです。

★それも1つの学びですね。皮肉に気が付くとは講義の内容を正確に理解してくれたようで嬉しいですし、すぐに応用できるのは長所ですね。

○ソクラテスという人物について考えるうちに自分はどういう思想を持っているのかということを考えてしまいました。

★嬉しいです。この講義が少しでも役に立てば嬉しいです。この講義に限らず○○○くんの思想を創っていって下さい。

 以上です。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール
科学技術者の倫理(平成29年度)
書いたもの(平成29年度)
哲学(平成28年度)
科学技術者の倫理(平成28年度)
書いたもの(平成28年)
科学技術者の倫理(平成27年度)
哲学(平成27年度)
書いたもの(平成27年)
哲学(平成26年度)
「科学技術者の倫理(平成26年度)
講義録「哲学」
書いたもの(平成26年)
書いたもの(平成25年)
論文(高木健治郎の)
講義録「科学技術者の倫理」(平成25年度)
高木ゼミ『銃・病原菌・鉄』
高木ゼミ全6回『ぼくらの祖国』
教養講座6回分(平成24年度)   講義録21~
講義録「科学技術者の倫理」(平成24年度)     講義録1~15
最新記事
講義録「科学技術者の倫理」(平成23年度)
石上国語教室で行われた講演のレジュメです。哲学が足りなかったのが、福島原発事故の原因の1つではないか、と考えています。

「哲学のススメ2」レジュメ

最新コメント
カテゴリ