講演コメント返し「日本について考える -国旗と国歌の素晴らしさ-」

 8月31日の講演「日本について考える -国旗と国歌の素晴らしさ-」の配布プリントで皆さんの質問を頂きました。そのコメント返しです。最初に問、次に私の返信の順で書いていきます。

 
「問1 あなたが普段、日本について何か疑問を感じたりしていませんか? いくつか書いてみて下さい。(時間があれば最後にお答えしたいと思います。)」

(時間がなかったのでブログでの返信します、とお伝えしてあります。)

○アメリカと日本の関係(いまだに、アメリカの支配下にいるような、米軍基地etc…)

返信:アメリカの支配下にあります。対等な関係と言えません。しかしながら、アメリカと対等な関係である国はありません。
 以上が簡単な要点です。次にもう少し詳しく述べていきます。まず全く支配下にある部門は情報です。スパイ防止法がない唯一の先進国で、最もスパイしているのはアメリカです。アメリカとの国同士の交渉や自動車での交渉などはスパイされています。これは米ソ冷戦が1990年に崩壊した後、アメリカは「冷戦の勝者は日本とドイツだ」として最大の敵として日本をターゲットにしました。ドイツはヨーロッパでまとまってEUの中にもぐってかわしています。日本は1990年からデフレで経済が伸びていません。アメリカなどの先進国はGDPが2倍以上、日本だけが少し減っています。
 これに続くのが軍事部門です。自衛隊はいまだにアメリカの通信システムなどを使っていていますし、独自に武器の開発が出来ません。自衛隊の指揮権もアメリカに握られています。情報、軍事を日本に取り戻そうとしているのが安倍総理です。
 経済では日本の方が勝っています。交渉で不利な条件になりますが、日本の製造技術が素晴らしいのです。これは明治維新後、英国などと関税自主権のない不平等条約を結んでいた時でも、お茶や紅茶などは世界を席巻していきます。日本の製造技術は明治時代から国際競争力を持っています。
 
 現在のアメリカの米軍基地がない状態になると、中華人民共和国の人民解放軍などが出てきます。現在の日本国は内閣法制局の法解釈が変わらなければ集団的自衛権がなく、軍事的な危機になります。法解釈が変われば支那大陸に軍を送れますし、北朝鮮に拉致被害者を取り戻しにいけます。あまり知られていませんが、現在の日本国憲法の下で朝鮮戦争で自衛隊が海外派兵しているのです(殉職者もあります)。ですから、基地自体があることは支配下にあるとは言えないです。そのような報道がなされていますが。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○総理大臣かわりすぎ

返信:総理大臣が変わりすぎですね。その通りです。しかし日本国は全く揺らぎません。大きな理由は幾つかありますが、3点だけ挙げます。

①皇室が安定していること(外交上の敬意を得ています)
②国民が倫理を守ること(内乱になりません)
③世界一の債権国です(お金持ちで海外に一番お金を貸しています)

 では次に何故、総理大臣が変わるのか?です。
それは、日本の総理大臣は日本国内事情だけで決めていないから、です。残念ながらアメリカ合衆国と中華人民共和国の影響を考慮しないと総理大臣になれなかったのです。つまり、要素が国内、アメリカ、中国の3つあるのですぐに変わってしまうのです。中国の影響は田中角栄総理大臣から始まりました。今回の安倍総理以前はアメリカと国内だけでした。マスコミも同じでアメリカと中国よりの報道をしますから、バラバラな報道になっています。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○アベノミクスは効果が出ているのか

返信:効果が出ている箇所はあります。しかし、目標には達していません。
 効果が出ているのは、高校生の過去最高の就職率、首都圏のバイト時給が1年以上上昇している、などがあります。また、株価が上がったので年金の運用益が出ています。アベノミクスで株価が上がったので1人当たり約100万円の資産が増えています。この株価の資産が、給料や物価などに浸透するのに1,2年掛かると言われています。
 これまでの日本は資産が増えても給料や物価に浸透していませんでした。ですから、この浸透が出来るかどうか、がアベノミクスの成功か不成功かにかかっています。

 もう1点、外交からアベノミクスを見てみましょう。アベノミクスによって最も困っている国は中華人民共和国と大韓民国、ドイツです。なぜなら日本の円が安くなれば中国製品、韓国製品、ドイツ製品にとって代わってしまうからです。例えば、サムソンの電化製品は日本製品の半額近かったのですが、円が安くなって7割から8割くらいになってきました。中華人民共和国は安倍総理が誕生しそうになったり、日銀総裁を変えようとする時に決まって尖閣諸島に飛行機や船を送ってきています。アベノミクス後、中国経済がガタガタになってきました。内乱を起こそうという地方の中国共産党幹部が出てきました。間接的ですが、アベノミクスは諸外国に大きな影響を与えています。
 他方、欧米はアベノミクス大歓迎です。成熟した社会で成長できる、という初の事例として特に注目しています。これまでは、成熟した社会は成長ができない、というのが経済学の常識でしたから。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○どうしてダメな政治家が多いのだろう。

返信:簡潔に答えますと、国民がダメだからです。政治家を選ぶのは国民です。他の国では不正選挙、あるいは選挙のない国も多いですが日本では国民が選ぶのは担保されています。ですから、「ダメな政治家」は国民がダメだからです。
 しかしながら、政治家はダメだけれど国民には責任がない、という無責任な考え方、あるいは権力者はダメだ、という思想が敗戦後の日本の中に行き渡っていることがあるのも見逃せません。キーワードは「人権」、「平等」、「権利」などを通して、「権力者は何をしても誰でもダメである」、「批判すれば正しくなる」という考え方があります。

 もう少し政治を大きく見てみましょう。政治の目標は国家を守ることです。北朝鮮による拉致事件は国家を守ると考えると許されざる事件です。他方、朝鮮半島や支那大陸は2つに分裂して軍事上の危機が何度もありました。中東ではシリア、イスラエル、パキスタンなどなど、アフリカでは多くの国で戦闘行為が起こっています。同じく、米ソ冷戦構造の中で、あるいは植民地支配の影響で国家を守れないのが現状です。これと比べると日本の政治家は、はたしてダメ、と言えるでしょうか? こういう視点でもう1度「ダメ」を考えてみて下さい。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○沖縄からアメリカを追い出そうとしないのは?

返信:中華人民共和国が沖縄を占領しようとしているからです。
 私が沖縄に行ったのは20年近く前ですが、本屋に行くと「沖縄独立論」という本が良く売れているコーナーにありました。沖縄の2つの新聞は、完全に中国よりの報道をしています。それをそのまま本土の東京の新聞が報道することがあります。これらは中国が沖縄を占領しようとしているのです。この手段は、チベットやウィグルなどで成功しました。現在、中華人民共和国の政府系の新聞は「沖縄は中国のものだ」と主張しています。このような片寄った情報が報道されています。
 細かい例でいうと米軍のレイプ事件がありますが、裁判で結審するまで報道することが殆どありません。これは「レイプ⇒米軍追い出せ」の報道をしたいから、という憶測があります。例えば女子高生が午前4時にお酒を飲んだ米兵といたのです。そういうことは報道を控え、「レイプ⇒米軍追い出せ」だけを大々的に報道します。
 オスプレイも航続距離が100キロから600キロになって尖閣諸島を完全に守ることが出来る兵器なのです。どの国が最も困るでしょうか? ちなみにオスプレイの事故率は他のヘリコプターの中で低いのですが、これも報道されていません。
 細かい例ですが、その1つ1つに片寄った情報、控えられた情報があります。この片寄りを公平に観ることが学問に求められていることだと考えています。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○「ようかい」が日本にしかいないのにはなぜ?(←古道具などの)

返信:物語が国ごとに違うから、です。
 日本では石や山の信仰から随神の道(かんながらのみち)になり、仏教が入ってきて神道が形成されてきます。こうした流れの中で、自然は人と同じ魂を持っていて、尚且つ、人間の力を上回る能力を持っている、という考え方が出てきます。河童、妖怪、お化けなどなどは日本にしかいません。もう少し学術的に言いますと、「アニミズム」と「鬼神信仰」の融合です。
 対して、ユダヤ教を始めとするキリスト教、イスラム教では、「人間の力を上回る能力をもっている」=神の能力となります。預言者モーセやイエスが「人間の力を上回る能力をもっている」から奇跡を起こした、となりました。つまり、通常の人間が神の力を借りて奇跡を起こすのです。奇跡は神の預言者の証拠なのです。
 他方、神の力を盗んだ、悪魔(元天使)も奇跡を起こせるそうです。ですから、超常現象には悪魔がいる、と考えます。他にもインドネシアなどでも豊かな物語があります。これは各国によって違います。色々な国にいくとお土産物でお面などがありますから、是非気にしてみて下さい。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○神が沢山いるのは?

返信:アニミズムが古代から続いているから、です。
 アニミズムは世界中で見られた考え方です。宗教史では一神教がエジプトで出てきて、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にどんどん乗っ取られていった、という見方をしています。日本ではずーっと古くからの信仰が残っているからです。
 ちなみに、アニミズムは、「汎神(はんしん)」、「精霊信仰」を意味します。「汎神」とは「全ての存在の神格化」と「全ての存在は神の顕(あらわれ)である」と2つの意味が混同することがあります。今回は「全ての存在の神格化」=「全てに神様がいるから、トイレでも泥でも大切にしなさい」=「もったいない」の意味で使っています。
 「全ての存在は神の顕(あらわれ)である」というのは「正統ユダヤ教」や「多くのキリスト教」や日本でも「阿弥陀仏信仰」に見られます。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○スラブカラーはどこから来たもの?

返信:第一回汎スラヴ会議(1848年)で決定されたそうです。
 講義のレジュメでご紹介したサイトの「ロシア国旗」に「汎スラブ主義色」とあります。
http://www.abysse.co.jp/world/flag/nis/russia.html#

汎スラブ主義色を使用している国旗として「クロアチア、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ」が挙げられています。
 これは、英国連邦下にあった国々が王国旗(ユニオンジャック)を国旗に入れているのと似て、ソ連(ロシア)の影響下にあった東欧共産主義諸国が汎スラブ主義色を取り入れたのかもしれませんね。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○“日本とは何か?” “日本語はどこから来たのか?” “なぜ自分は日本に生まれたのか?”
  自分を形作るものとして 日本とは何か 日本人とは何か? 日本語とは何か? を常に自問しているように思います。

返信:深いご意見を有り難う御座います。お答えになるかどうか判りませんが返信致します。また後半はご意見としてお伺い致します。

返信:“日本とは何か?”ですが、私は「感謝」だと考えています。国旗や国歌に込められた最も深い心とは「周りへの感謝」であり、だから「和を以て貴しとなす」が成立します。他方、唯一神教は「驚異」だと考えてます。この世界を創造した存在者への「驚異」があり、それを結ぶものとしての「ことば」があります。ですから、「理性」が成立します。日本の全てとは何か?にお答えることが出来ませんが、根源として感謝を挙げたいと思います。
 今回出てきた菅原道真の怨霊信仰も「感謝の不足」として捉えられるのではないでしょうか。

返信:“日本語はどこから来たのか?”ですが、袋小路に入り込んでいる現状からの問だと思います。服部先生以来の画期的な書として松本 克己著『世界言語のなかの日本語―日本語系統論の新たな地平』を是非ともご参考頂きたいです。私の浅はかな理解では、

 「日本語はどこから来たのか?」→「日本語はどうして残ったのか?」

の問いに書き換えられました。

返信:“なぜ自分は日本に生まれたのか?”ですが、物質としては精子と卵子が結びついて出産行為が日本で行われたから、になります。他方、哲学としては深い深い問になり、1つの答えとしてお答えすることは出来ません。多数の解としては、「日本を通して自身を問うことは、実は別の問が隠されている」、「「日本とは何か?」を定義しないと答えられない」、「私とは現在でしか問うことが出来ず、過去そのものを問うことは出来ない」などがあります。何か参考になることがあれば幸いです。

 以上です。またご質問、ご意見があればコメントを書き込んで下さい。


○インドネシアと逆バージョンになる国旗が欧州にあるが(←ルーマニア?)、白と赤は各々どのような意味を持っているのだろうか。

返信:ルーマニアは左端から紺、黄、赤の三色です。ちなみに共産主義前の王政時代の三色旗だそうです。
   ポーランドの国旗が、インドネシアと逆バージョンです。ちなみに同じ配色はモナコがあります。それぞれの国旗の意味を基礎資料でもご紹介したサイトから引用します。
http://www.abysse.co.jp/world/flag/

インドネシア:オランダに留学中のインドネシア学生が組織した団体の旗が、インドネシア国民党に受け継がれ、その後国旗となった。インドネシアの国旗は、「高貴な2色旗」、あるいは「高貴な紅白旗」と呼ばれている。赤と白の2色は、古くから太陽と月の象徴など、何らかの意味付けがされていたとも考えられている。現在では、赤は勇気、白は正義を意味しているといわれている。

ポーランド:建国の英雄が、赤い夕日を背景に白いワシが飛んでいるのを見て、それを良い兆しと思い、赤地にワシの紋章を作ったという伝説がポーランドにはある。白いワシの紋章は、後に旗にデザインされ、赤と白の2色は、ポーランドでは、古くから国の象徴とされている。1918年の独立の翌年1919年に、現在の赤と白の2色旗が国旗として制定され現在に至っている。


 以上となります。素晴らしい質問を有り難う御座いました。

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