講義録12 大飯原発再稼働の検討(平成24年度時点) 

 皆様、こんにちは。

 さらさら、と流れるような小雨、直ぐ後に大粒のぼたぼた、という雨が降ってきています。夏の風と共に、植物の成長を促してくれています。この講義をしている大学は、少し丘の上にあり、気持ちのいい風が吹き抜けていきます。御茶畑に囲まれながらも、色鮮やかな緑に恵まれております。新緑の鮮やかさに、深緑の落ち着きが加わってきています。雨を降らせる雲の変化が、鮮やかな緑を一層、深めてくれます。何とも幸せな場所でお役に立てる仕事が出来ることか、と喜んでおります。
 私は非常勤なので1年1年引き締まった気持ちで講義に取り組むことが出来ています。これもまた、梅雨のように講義に深みを与えられる要素にしていきたいと想っております。私の与えられた立場で出来ることを精一杯尽くしていきたいです。

 それでは本文に入ります。

 昨年の講義録11を元に述べていきます。資料等は平成24年度の原発再稼働時のものです。

紹介した資料
 :『希望の現場 メタンハイドレート』 青山千春著 青山繁晴アシスト ワニ・プラス 1300円+税 
 (平成25年7月10日発行と書いてありますが、7月2日に手元に届きました。この辺りの虚偽記載に問題を感じていますので、敢えて記しました。)
 :雑誌「Newsweek(日本語版) アメリカの陰謀? ネット監視 2013.6.25」 阪急コミュニケーションズ 

配布したプリントB4 2枚
 1枚目
 :「大飯発電所3号機の安全性に関する総合評価(ストレステスト)一次評価結果と安全確保について」
 http://www.meti.go.jp/press/2011/10/20111028006/20111028006-2.pdf

 2枚目
(表):「全交流電源喪失(基本シナリオ)」と「全交流電源喪失(地震・津波の重畳)」 154頁
 http://www.meti.go.jp/press/2011/02/20120213001/20120213001-3.pdf

(裏):「新潟県上越市沖の海底に露出した熱分解起源メタンハイドレートを確認、採取に成功」2006/2/28 発表者 松本 良(地球惑星科学専攻 教授)
 http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2006/03.html
 
 
 --講義内容--

 今回の講義は、平成24年度の内容です。講義中には断りませんでしたが、講義後の夕刊と翌朝の朝刊を見ると、平成25年度の大飯原発再稼働申請の問題が報じられていました。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

「大飯原発再稼働、継続稼働における資料 原子力規制委員会リンク2つと新聞記事3つ」
http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-292.html

 平成24年度の大飯原発再稼働時の資料や考察が、上の内容を考える上で重要な視点を提供していると考えられました。そのため、次の講義録に、要点をまとめて掲示します。以下の内容は、講義の冒頭での話になります。

 本日の講義は、「技術が社会背景に依存する例:大飯原発再稼働」です。この際に重要なのは、以下の2点です。

①事実に客観性を求めること 
②公平性を求めること

 詳しくは次に述べるとしますが、手短な所で、①客観性と②公平性を求めるためには、現在の日本で得られる以外の情報源を持つことが大切です。その例として、Newsweekを紹介しました。日本語版で、アメリカの情報が直ぐに読めます。これまでも、日本のマスコミとは全く違う視点で多くの問題を論じてきました。もちろん、橋本徹氏の従軍慰安婦発言に関してなどは、客観的な事実誤認や日本の従来のマスコミの嘘が入っていたり、アメリカでのロビー活動そのままであったりする点もあります。けれども、全体とすると日本のマスコミとは別の情報源足り得ると考えます。大学の図書館にあるので、是非とも手に取ってほしい、と述べました。具体的な例として以下の記事を挙げました。2013.6.25号です。

1)「電気ショックで算数嫌いを治せ」
 計算が苦手な25人の脳に微弱な電気を流すと平均28%も速く正しく答えが出せたそうです。何とも面白い記事です。こうした記事は、「人権や弱者救済」などの影響が強くなりすぎた日本では、「ちょっと・・」と言って避けられがちではないでしょうか。人間の脳は物質によって解明、コントロールできる、という思想が強く表れた記事でした。算数が苦手だった人だけでなく、是非ともお読みください。

2)「遺伝子操作が開く不安の扉」
 現在の遺伝子診断で3000以上の病気が判るそうです。すると、リスクが高い病気は10や20ではないでしょう。しかし、発症率が0.25%の病気のリスクが50%高まっても、一般の人々は50%UPしたの?!と驚くのではないでしょうか。これは10,000人中25人が38人になるだけで、1000人ならほぼ1人増える程度に過ぎないのです。しかし、遺伝子診断などが誤解されて受け取られうるという問題が出てきています。さらに、ほぼ100%の人が自分は病気のリスクがない、という前提で人生を歩んでいますが、リスクが明確になった時、人生の歩みは変わることでしょう。後1年しか生きられない、後1回しか桜が見られない、と言われた時に見る桜と、70歳まで生きるからと考える普通の人では感動が違うのです。こうした問題が生命倫理の分野で問題になっています。これらをお医者さんに聴きとりする、基本資料を提示する形で示しています。ここで表れてくるのが、死の問題です。深い問題です。

3)「アメリカの陰謀?ネット監視」(表紙題字)
 アメリカ国家安全保障局がネット監視をしていたことが暴露されました。グーグル、フェイスブック、ヤフー、Youtubu、スカイプなどなどがネット監視に情報を提供して協力していたのです。スマートフォンを持っている人は位置の特定なども可能ですし、どのような相手と会話していたか、時間はどのくらいか、などもあります。安全保障局の長官は「非アメリカ人が中心である(=日本人なども含まれる)」と言い訳していました。
 他方、これは公然の秘密でした。元公安調査庁の地位の高い人が「アメリカは日本の政治家や官僚などの全ての情報を勝手にスパイしている」と本に書いていました。80年代に反日運動がアメリカで起こった時、明らかにアメリカは日本の情報をスパイしていたと推断される例が出てきました。スパイ防止法のない日本では、こうしたアメリカや中華人民共和国、北朝鮮などのスパイ活動を取り締まることが出来ないのです。日本は情報戦で敗れる原因を作ってしまいました。大東亜戦争でも同じです。また、現在進行中のTPP交渉でも同じです。なぜか日本のマスコミは報道しませんが。TPP交渉も、きちんとした交渉になるのでしょうか。
 しかし、菅(すが)官房長官はアメリカに問い合わせをしました。これは安全保障を大切にする態度だったと考えます。そして今後、日本でも対外的な情報を収集する部局を作らなければなりませんし、スパイ防止法も作らなければならないと考えます。
 今回の事件の大きい所は、「政府や官僚」のスパイ⇒「一般国民」のスパイ、に広がった所です。
 ちなみに、私は他の大学の「コンピュータ科学」の講義の中で、5年以上前から、このアメリカの一般国民に対する広範囲のスパイがある、ということを述べてきました。あまり相手にされませんでしたが。相手にされなくても良いのです。なぜなら全ての道具、特に多くの人々が使っている道具には大きなリスクが付きものですから。しかし、そのリスクの認識しているかどうか、という視点が必要である、と考えます。

 日本のマスコミでは「アメリカ政府を裏切ったスパイがソ連に亡命するかどうか」で論じられています。このように日本のマスコミとは違う切り口、情報源があると考えます。この情報源については、①に関わってきます。

 講義では、時間と取りたいのでメタンハイドレートを先に述べましたが、構成を優先し、最後になります。次は大飯原発再稼働の検討です。
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