『ぼくらの祖国』第1回学生レポート抜粋集

 無事、好評で『ぼくらの祖国』の6回のゼミが終了しました。

 『ぼくらの祖国』の持つ力強さを改めて感じました。

 終了後、学生の皆さんとご飯を食べに行きました。皆さんの兄弟の話や、お小遣いの貰い方や使い方など色々な話になり、ゼミの真面目さとは違う面が見れて、とっても楽しかったです。ご飯も美味しかったです。こんな風に仲良くなれたのも、『ぼくらの祖国』の持つ力強さがあったからでしょう。

 さて、学生さんのレポートを見て頂きたいので、抜粋集を作ります。

 学生の皆さんが一生懸命考え、自分が生まれ変わったような体験が赤裸々に書かれています。是非ともお読み頂きたいです。1人1人が自分の頭で考え、だからこそ沢山の考え方が出てきています。ですから尊いと考えます。各回ごとにレポート毎にまとめてあります。部分抜粋とします。原文をそのまま掲載し、()は高木の補足です。


○第1回レポート

●問1 祖国に必要なものは何か?
●問2 祖国を必要とするものは何か?
●問3 祖国とは何か?
●問4 レポートをまとめての感想

●問1 祖国に必要なものは何か? 

・私自身も祖国のことをよくわかっていない。日本史を勉強しているが、日本書紀に書かれているような神代のことは知らない。日本の文化である茶道や花道(華道)、歌舞伎のことは、知っているが、それが何かと聞かれたら、答えられない。
・国際交流をするうえで、外国人が求めているものは、昔からの日本の文化であり、私たちが知っていなければならないのも昔からの日本の文化である。
・祖国に必要なものは、祖国の歴史や文化を知り、祖国に対して誇りをもつことが必要であると私は考える。

 (スペースは次の人に行く場合です)
・私自身、この「ぼくらの祖国」という本を読むまでは、祖国という言葉を耳にすることも、目にすることも、ほとんどなかった。だから祖国について何か考えたりすることも、友人と話し合いこともなかった。それゆえゼミの初めに問いかけられた「祖国のイメージは何か」の質問には大変苦戦を強いられた。
・(祖国と)戦争とどのように結びついているのか、どこが結びついているのか、くわしく知ることで、新しい祖国に対する考え方が生まれてくるかもしれない。
・祖国に必要なものは、私たち日本人が祖国について学ぶことのできる教育だと考える。

・青山氏の本を読み初めて兵士の方々の思いを考えるようになり、充分誇るべき日本人の歴史だと感じた。
・私の友人の中にも天皇陛下のことを、「よくわからないただのおじいちゃん」と言う子がいて驚いたのを覚えている。しかしこれが、今の若者の天皇に対する意識の本当の姿なのかもしれない。
・私たちの祖国には世界共通である「誇り」と日本独自の「天皇」というものが必要なのである。

・祖国に必要なものはずっと昔からその国で続いてきた共通の言語だと思う。その国で続いてきた歴史を次の世代の人々に共通の言語で伝えていくことば祖国にとって大切で重要なことだと考える。その国の文化や歴史を大切にし、現代に生きる人々の人生の共通にになっていけば良いと思う。

・特に国際政治の場では、自らの祖国を知り、自分の立場や相手の立場を考えない発言を繰り返せば、場違いだと言われ国際的に孤立してしまう。また祖国を知らずに国際的な権威があるにもかかわらず、損をしてしまうこともある。
・このように祖国という共通のものを持たない国家や人と接するとき、自らの祖国を無しにして物事を語る事はできない。よって国際的な交流の場こそ祖国を必要とするものなのである。


●問2 祖国を必要とするものは何か?

・それらの先人の行ったこと(歴史上の英雄や悪者の行った戦争など)が後の祖国にいい影響を与えたが、そうでないかは別として、それらの人々に共通していることは、「この国をもっと良くしていこう。そして、祖国がいつまでも続く事が出来ることをしよう」という意志を持っていたことである。歴史に名を残した人々に比べて規模は小さいが、誰もが少なからず似たような意志を持っていると考える。私も、学校でクラス委員をしていた時は、クラスをもっと良くしていこうという意志を持って活動していた。
・20世紀の初めには国民の生活を脅かすロシアの南下政策を『国難』として受け止め、日本という国家を存続させるために国家としてこの問題に全力で立ち向かっていった。
・よって祖国に必要なものは、祖国を良くしていこうという思いと、祖国を受け継いでいかなければならないという意志を今生きる我々が持つことである。

・祖国がない国民はその国の秩序や平和を守っていくことはできないと思う。
・国民は生きる(ための)教訓や歴史を知りたいと思うから祖国が必要になってくるのだ。祖国は現代に生きる私たちに必要なものでなくてはならないものだ。
・国民に祖国があるからこそ、平和を大切に守り続けていくのだ。

・人は拠点があるから移動することが出来るのだと思う。私たちも、日本という帰る場所があるから安心して旅することができる。
・祖国を一番欲している人間が、祖国を知らないとは大きな矛盾となる。
・人間と祖国とはいわばイコールの関係にあるのだと感じる。

・祖国がどこかで消滅し、他国の人間に占領されてしまってたら、私は今日本語ではなくて、他国の言語を話していたかもしれないのだ。そのように考えると、祖国だけではなく、日本語にも自然と誇りを持つことができるものだ。大切に、丁寧に使い続けていこうと思う。
・私たち人間にとって祖国は1つだ。自己紹介をするとき、出身国が2つなのはあり得ないことである。誰にとっても大切な故郷は1つなのだ。
・したがって、祖国を必要とするものは、私たち国民だと考える。

・海外に行く前に、行き先の国のことを調べるように学校で指示された。これには納得したが、日本のことも調べるように指示された時は、自分の国の事なら分かっているから調べる必要なんてないと思っていた。実際に海外へ行き、現地の人と交流するなかで、聞かれたことに対して答えられないことが何回かあった。逆に相手に質問すればしっかりとした答えを返してくれた。その時には気にとめていなかったことだが、今思えばとても恥ずかしいことだったと気づかされた。
・相手の国のことを知れば、相手に対し理解を深めることができる。だから、祖国が培ってきた文化や伝統といったものを知っておくことが大切である。
・以上のことから、祖国を必要と知るのは人である。


●問3 祖国とは何か?

・祖国とは本来、自分の生まれた国のことである。戦後に生まれた私たちにとって、「祖国」という言葉は戦争を連想させるものであり、「祖国」が自分に取って身近なものという認識があまりない。だから「祖国とは何か」と問われても「祖国」が何を意味するのかわからないし、答えることもできない。このままではいけない。日本国民として、祖国とは自分の生まれた国のことであり、日本であると言えなければならない。
・日本の憲法はアメリカによって書かれ、学校では本来日本人が学ぶべきである神代のことや、道徳が教えられなくなった。逆に、教えられることは日本がどれだけ外国に対して悪いことをしてきたかといううようなマイナスなイメージをもたせることだ。これでは、自分の生まれたままの国だとしても誇りが持てなくて当然であり、愛国心を持てるはずがない。アメリカの思惑通りになってしまった。
・東日本大震災が起こり、日本人の絆が確かめられた今なら、自分の生まれた国である日本、祖国に誇りを持てるはずだ。
・だから、祖国とは自分の国の生まれた国のことであり、私たちにとってはそれが日本ではなくてはならない。将来は日本人全員がそう答えることができることを願う。

・私にとって祖国とは、私を生かしてくれるものだと考える。
・祖国がずっと続いているからこそ、私は生まれ、生きていることができるのだと思う。だから簡単に祖国を手放してはならないし、これからも祖国が存在し続けるように、私たち日本人が大切にしていくべきだろう。
・祖国を知ることで、初めて自分の生きている国のことがわかるのだから、祖国を学べる教育のない私たちは本当に損なことをしている。歴史を否定ばかりしていたら、祖国は見えてこないのだ、と筆者も述べている。
・祖国とは、誰にとっても同じくらい大切な存在で、どんなことがあっても変わらないものなのである。

・祖国は歴史だと私は考える。
・戦争により罪のない人々が多く犠牲になったことは許しがたいことだ。では、私たちは何故戦争を起こしたのか、兵士は何を守るために戦ったのかを教わったのだろうか?多くの人は教わっていないだろう。私たちは祖国を知るうえで重要な戦争という歴史を捨ててしまったのだ。
・過去から目をそらして築いている私たちの歴史は本物と言えるだろうか。

・祖国とは遠い昔の先祖から受け継いできた歴史で自分の生まれ育った大切な国である。
・祖国とは何かと考えて初めに思い浮かんだ言葉は自分の生まれ育った国であった。また戦後という言葉も思いついた。よく考えてみると、私は戦争について祖父母に尋ねた時に、祖国という言葉を使っていたことを思い出した。ずっと続いてきた歴史を次の世代の人々に伝えるには祖国という共通の地(下地?)が必要だと思う。日本が戦争に負けたということを日本はいつまでも引きづ(ず)っているので日本人は自分たちの祖国について語れないのだ。戦争に負けたからこそ(、)その時の教訓を生かし平和を大切にし自分をしっかりと持てば祖国を語ることができると私は考える。

・祖国とは誰にとっても1つしかないものである。そして同じ祖国に生まれた人々全てが、顔を知らなくても共有することができる最大の共同体である。
・共同体には仲間意識が生まれる。例えば家族がそれに当てはまる。…(中略)…日本人がノーベル賞を受賞すれば日本国の誇りとして、私は大きく胸を張る事が出来る。それは選手(中略部分にオリンピック選手の例がある)と私、学者と私との間に同じ『祖国』に属する者であるという共通点が存在するからである。
・人間はひとりで生きていけない。家なり、職場なり、あるいは地域なり、何らかの共同体に属さなければ生きていくことはできない。その最大のものが『祖国』でありそれより先はない。
・我々は祖国を選ぶことはできない。だが祖国は人々が協力することのできる最大の共同体であると共に唯一である。そしてそれらが無しでは人間は生きていけない。よって祖国とは我々にとって生きる上で無くてはならないものである。

●問4 レポートをまとめての感想

・こういう風にレポートの宿題をやるのは、初めてでした。正直言ってきつかったです。決まった答えがあるわけではないし、自分の考えを相手が納得できるような論理で主張しなければならないので、相当頭を使いました。文を何回も読み返していると、今自分か何を読んでいるのかわからなくなり、思考が停止します。今完成したつもりのレポートも気がつかないうちに大変なことになっているかもしれませんが、今回は目をつぶっていただけるとありがたいです。
・このレポートを書き終えて良かったと思うこともありました。レポートを書いているときに相当頭を使っていたので、少なからず自分の考える能力が上がったのではと実感することが出来たことです。自分はどうしようもないくらい軽率な言動をとる人間だと自負していますが、友人と日本の政治がどうなるのかという話をしているときに、前に比べてすこしまじめに考えるようになりました。また、レポートを終えたことによって、達成感を得られることが出来ました。それと同時に「大学の勉強は大変なんだな」ということも感じることが出来ました。
・自主的にこのゼミに参加して、祖国について考えることによって自分は一歩前に進めたのかなと思います。これからも様々なことに挑戦して1人の日本国民として誇りを持てるような人間になりたいです。

・800文字書くのはこんなに体力がいるのかと改めて知りました。
・今回、このレポートをまとめるのあたってまた「祖国」について深く考えることが出来た気がします。「祖国に必要なもの」と「祖国を必要とするもの」を書くときは本当に深く考えさせられました。
・欧米の文化や習慣をまねして取り入れることをするだけではなく、日本の祖国についても学んでいきたいと思います。

・今回のレポートをまとめるのはとても定期テストの時期とかぶっていたので、とても大変でした。
・問2の祖国を必要とするものは何か?という題は難しく、うまくまとめられませんでした。また他の人の意見を聞き、考え直したいです。
・初めて書いたレポートなので、戸惑うこともたくさんあったけれど、自分の意見を再度考えることが出来て良かったです。

・2週間前、800字のレポートを4枚書いてくるという宿題を言い渡されたときには、「計画的にやります」と言いましたが、定期考査やらなんやらで、まったく時間が確保できず、非常にあせりました・・・。しかし、やったことに対して、学んだことに対して、自分の考えや意見をまとめることはとても大切なことだと、今回、レポートを作成して感じました。自分の考えたことをもう1度振り返ることの出来る良いチャンスでしたし、自分の考えがより深く広がった気がします。どんな問に対しても、自分の考えをしっかり持ち、他者に伝えていくことのできる人になりたい、そう思いました。


 以上が第1回提出のレポートの抜粋集です。


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