事故隠しの体質について 論文との兼ね合い

 先月1月に掲載された論文「技術倫理へのカール・ポパーの試み ―福島原子力事故を念頭に―」と、今回の「東電、調査妨害でウソ上塗り 「真っ暗」自ら切り出す」のニュースとの兼ね合いを書く。

 論文を書く際に何度も直したのだが、その原因は「東京電力等のデータがどこまで信用できるか?」であった。
 「信用できないデータ」を基にして論文を書くと、その論文が日本のために役に立たないからである。
 そこで、「信用できないデータを出す体質=独占性と代替出来ないがあると事故を隠した方が経済的利益を生み出す」という切り口に変えた。

 現在のように運転者(電力会社)が、①発電所の検査や防災計画を提出する体制、と②独占性と代替性がない体制を組み合わせれば、事故隠しや腐敗、反社会的な組織風土ができるのである。

 そのように論文を結論付けた。

 今回のニュースは、論文を基礎づける1つのデータになってしまった。残念でならない。

 原子力災害を今後引き起こさないためには、①と②の改善をお願いしたい。


以下ニュースです。


東電、調査妨害でウソ上塗り 「真っ暗」自ら切り出す
朝日新聞デジタル 2月10日(日)5時58分配信
 【木村英昭】東京電力が、国会事故調査委員会に「真っ暗」と虚偽説明をして福島第一原発1号機の現地調査を妨げた問題で、この問題への東電の釈明も、虚偽の内容で構成されていることがわかった。

 朝日新聞が入手した説明のやりとりを精査したところわかった。東電は虚偽を重ねたことになる。

 問題が発覚した7日、東電は自社ホームページなどで、国会事故調側から現場の明るさについて質問があった際、事実を誤認して説明したが、何らかの意図をもって虚偽の報告をしたことはないと釈明した。

 ところが、国会事故調側から明るさについて質問があって説明したというのは虚偽で、説明の席では、玉井俊光・東電企画部部長(当時)の方から「建屋カバーがかかり、今は真っ暗だ」との明るさをめぐる話を切り出していた。
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