第4回「英霊とは」(記入済)

平成25年1月9日
   
 冬至も過ぎ朝晩が冷え込むようになりましたが、今日は雲1つない快晴に恵まれました。暖かな日差しに包まれながら肌寒い穏やかな天気です。冬至から日照時間が折り返しますが、このゼミも第4回が折り返しになります。皆さんの意欲と素晴らしい感想が、第1回レポートで伝わって来きました。皆さんを信頼して、折り返しになりますし、問の内容を深くしようと思います。お正月休みに入ります。十分休んで十二分に研鑽に励んで下さい。

-第3回レポート 「ぼくらとは」- A4で手書き、パソコンOK。各800字以上
問1 「永遠の声の章」で最も心に残った文章を挙げ、その理由を社会レベルで書きなさい(例えば、教育、道徳、社会制度、歴史、文化など)。さらにあなた自身の経験を書き対比して感想を書きなさい。
問2 あなたが考える家族や友人とのつながりを支えるもの、根拠となるもの、は何ですか? 例えば、~があれば家族だ、~があれば友人だ、というものです。
問3 レポートをまとめての感想

 では、第4回に入ります。『ぼくらの祖国』 硫黄島の章 でテーマは「英霊とは」です。
先ほど書いたように問を深めるために形式を変えます。

問1 硫黄島の章を最初に読み終えた感想を書きなさい。
 何度読んでも悔しさと清々しさが感じられます。悔しさは、硫黄島の英霊の方々をそのままにしてきて、現在も何も出来ていない悔しさ。大東亜戦争の英霊顕彰が出来ていない悔しさ。清々しさは硫黄島の英霊の方々が、顕彰目的で行動されたのではない、という清々しさ。それは私が生きており、硫黄島の英霊の方々のお陰であることへの感謝の気持ちから。まとまっていないけれど、最初の感想です。

問2 「日本は嫉妬社会なんだから」(151頁後ろから3行目)を具体的な例で1つ挙げなさい。
 「世間に顔向けできない」などと言って自分の願望を通そうとする両親や先輩などが思い出される。大学ぐらい行かないと、と言いながら、「息子を大学に行かせなかった」などと言われたくないという気持ちがあった。ただ、それを上手に利用するか反発するかは私自身の問題。

問3 「鼻の先をしりきに小指で触っている。彼が緊張したときの、隠れた癖だ」(152頁前から5~6行目)を具体的な例で1つ挙げなさい。
 私の母親はいらだってくると、手がそわそわします。もっと苛立つとぞわぞわして手のふるえと同時に体も震えてきて、座っていられなくなります。貧乏ゆすりが出てきて、ひどくなる人もいます。主に私。

問4 『「あなたは一体何を言っているんだ」と大声で言った』(154頁後ろから2行目)で青山さんは何に憤っているのですか。また、その具体的な例を1つ挙げなさい。
 日本国は日本国民のために存在し、日本国民のためになるように動くのが当然だ、という考えに反したから、憤っている。北朝鮮による拉致事件をはじめ、大東亜戦争終結後に北方領土で日本国民に殺人、強姦、強盗、50万人以上の拉致を行ったソビエト連邦の問題を見ないようにしてきた日本政府が、その具体的な例である。

問5 防衛省の制服組の将官との交渉(162~165頁)で青山さんが最も大切にしたことは何ですか?
 誠実であることです。日本国は日本人のものである、という原則に誠実であるからこそ交渉を途中で引き下がれなかった。相手に対して敬意を払う、という原則に誠実であるからこそ自分勝手に行かずに交渉を続けた。仕事の成果に対して誠実であろうとするからこそ、文民の許可だけではなく「制服組」に反対されるかもしれないのに交渉した。

問6 「硫黄島」を「いおうとう」と「いおうじま」と呼ぶ経過が象徴する(社会的に意味する)ものは何ですか?
 日本国民を大切にすること、と、アメリカ支配である。「いおうとう」は島民がずっと呼び続けてきた呼称であり、そこに住む日本国民を大切にすること。「いおうじま」は一時海軍だけが呼んだがそれに統一してしまうのは、アメリカの言うことなら何でも聞きます、という姿勢の表れである。

問7 硫黄島の滑走路を2割だけしか引き剥がさないのは「そのまま使い続ける方が便利だから」(178頁9行目)という経過が象徴するものは何ですか?
 敗戦後の日本が、戦争そのものを悪と考え、戦争を起こした日本人を全否定すること。もう1つは、敗戦後の日本は、だから目の前の利益だけを追求する、便利だけを追求する、個人の利益だけを追求することの象徴である。テストの点が良ければ良い大学に入れ、日本社会の中枢を担う、という現在の学歴中心の制度にも共通する。会社にとって便利でなくなれば容赦なく切り捨てられる、という現在の雇用状況にも共通する。

問8 栗林家から伝えられた内容をワシントンDCで裏取り(202頁6行目)しなければならない理由は何故ですか?
 人間の接する情報は全て偏り(バイアス)がある。であるから、反対側の意見、出来れば多くの情報源から多角的な情報を取った上で判断しなければならない。いくら思いを寄せる栗林家からの情報であってもそれは変わらない。一言でいえば両側から見る「公平さ」のために裏取りをしなければならない。

問9 英霊の方々が「祖国をどんな良い国にしているのか、その話を聞きたいんだ」(204頁8~9行目)の文意から示される「良い」の内容は何でしょうか? あなたの想像を書きなさい。
 「良い」とは、家族が仲良く、友人を信頼し、学問や仕事に励み、ご先祖様を大切にすることと想像する。かみさんが笑顔でニコニコ、子供が元気一杯、親はのんびりと安心して生活する国にしたい、と英霊の方々は命を捧げられた、と想う。

問10 英霊を悪者とせずに忘れないために(210頁後ろから4行目~211頁前から4行目)、現在、日本社会の中で何が行われていますか?
 遺骨収集や遺族会の会合、靖国神社への参拝などが行われている。静岡県の遺族会では遺骨収集などが行われ、定期的に会合などが行われている。また、谷津山北側の陸軍墓地では細々とではあるがお祭りが行われている。谷津山南側の護国神社ではお盆に献灯式県遺族会(13日)、万灯みたま祭(13~15日)、英霊顕彰祭(15日)が行われおり、昨年は家族4人でちょこっとお参りしました。提灯が幻想でした。

問11 なぜ、青山さんは戦争を語るのでしょうか。
 現在の日本の閉塞状況、閉塞感を打破し、私達が希望を持ち力強く生きていくため。現在の日本の閉塞状況は、突き詰めていくと敗戦後のアメリカ支配に行き当たる。60年以上経った現在だけを見てもアメリカ支配は存在する。それが現在の私達の邪魔をしているのである。そのためには、もう1度、アメリカ支配が現在まで続くようになった原因、つまり日本だけが悪い、戦争をした日本が悪い、負けたのだからアメリカの言うことを全て聞く、という点から見直さないとならないと考えたから、青山さんは戦争を語る。

問12 皆さんで話し合いたいのは、どの問いですか?  [ 問11 ]
その理由も
 私は青山さんの意見に賛成します。現在の日本の閉塞感の根源にはアメリカ支配と日本の服従があると考えている。けれども、高校生の皆さんはそのように感じているのだろうか。もしかしたら私の思い込みなのではないだろうか。あるいは私が気が付いていない点もあるのではないだろうか、と思うので話し合いたいです。

問21 問いを書き終えてからの感想(いくらでもどうぞ)
 問いを書くので何度も何度も読み返したが、生き生きとした気持ちになる。私はTVゲームが好きだしマンガも好きである。けれども大体2,3回読むと生き生きとした気持ちは無くなる。本も同じである。『ぼくらの祖国』は文章が上手い。それは確かにある。読んだ後「高木健治郎のブログ」を読むと泣きなくなるほど文章が下手である。1回も見直ししていないから当然なのだけれども。でも、もっと深い部分で惹かれている。ゼミを行いながら深い部分をもっと見つめていきたい、そんな風に感じた。現在、平成25年1月9日午後3時46分。夜のゼミの時間が楽しみである。

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付記:①硫黄島の章のきっかけになった「硫黄島(いおうじま)からの手紙」クリント・イーストウッド監督を見て下さい。高木も初めて見てみます。
②文中に出てきた新藤義孝氏が「硫黄島遺骨収集の真実」として動画を挙げています。視覚で確認できますし、青山さんと異なる視点なので参考になります。
https://www.youtube.com/watch?v=bXzm-QNhorQ
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