講義録14 国会の事故調査委員会 電力会社が原発を推進したい理由 総括原価方式 計画被曝 

(文意不明、文末の言い回しミス、誤字脱字は沢山あると思います。ご了承下さいませ。また、講義内容に大分加筆しています。敬称は略させて頂きます。)

 3連休の最終日、大いに晴れています。
 由来は近代日本を作られた明治天皇が東北地方の巡幸から横浜に帰られた日を記念しているそうです。もう1つ、お盆に迎えた祖先の霊を送り出す日で、帰るのをお手伝いするために送り火をするそうです。日本人にとってとても大切な日なのですね。
 私にとっても大切な日となりました。赤ちゃんが産まれて3週間、すべての家事を担当してきたので授業が終わると直ぐに帰宅する毎日、料理も手作りしてきましたし、2歳になろうとする長男とも遊んできました。そんな中、一昨日と今日は、朝から午後5時まで時間が取れる日となりました。ちょこちょこと時間は取れるのですが、集中しないと書けないのでブログの更新が大分遅れていました。やっと書くことが出来る、そんな開放的な気分が、目を細めるような強い日差し、汗が出る程の熱気も楽しく感じさせてくれます。
 静岡市内のインターネットカフェに来て、ポチポチ、とキーボードを打っています。赤ちゃんが産まれた、という話をしたらある質問を受けました。

 「仕事と家族とどっちが大事ですか?」

 この質問にハッとさせられました。いつもは意識していない心の声が聞こえてきたので素直に答えました。

 「私は祖国へお返しするために仕事と家族を大切にしている。仕事を一生懸命すれば直接、大学を静岡を日本を良くするし、家族や子供を大切にすることは将来の日本を大切にすることになる。それは私が素晴らしい日本に育てられてきたから出来ることで、恩返しをしたいと思っています。」

 ある東南アジアの国から来た留学生3人は、目をキラキラさせて聞いてくれました。普段は、1回では聞き取れないのでもう1回言おうとすると、「先生、わかりましたよ」と言ってくれました。私にとって、このブログを書くことと、かみさんを愛し、赤ちゃんと共に育っていくことは同じなのだなぁ、と気がつかされました。学者としては学術論文を何本書いたか、が判断基準なので、このブログは評価の対象となりませんが、それでも目の前の現実、福島原発事故を始めとする技術者倫理の問題について考えを述べていきたいと思います。日本国を良くするために、ちっぽけな私が出来ることだと思うのです。

 枕話が天気のように暑苦しい話になってしまいました。

目標

:電力会社が原発を推進したい理由を知る
:法律によって高い費用(原価)が掛かる方が儲かる仕組みを知る(総括原価方式)
:総括原価方式によって、高効率で安価、環境にも優しいガス・コンバインドサイクル方式を採用しない理由を知る
:現在の原子力政策の法律の上の特徴を知り、倫理絶対主義と倫理相対主義を具体的に考える
:現在の法律が、福島原発以後も原子力推進派の根本になっていることを知る

紹介した本

 なし

紹介したプリント

 「有価証券報告書を用いた火力・原子力発電のコスト評価(松尾雄司氏資料)」 第35回原子力委員会定例会議 平成23年9月13日 1-6P
:http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2011/siryo35/siryo3-1.pdf

配布プリント

:1枚目 (表)

・「有価証券報告書を用いた火力・原子力発電のコスト評価(松尾雄司氏資料)」 第35回原子力委員会定例会議 平成23年9月13日 5,6P (リンク先は同上)
・静岡新聞 平成24年6月30日 第1面 「5つの提言 本社取材班」表(①~⑤の項目)のみ と③6号機計画について、の全文

 1枚目 (裏)

・『原子力発電の諸問題』 日本物理学会編 東海大学出版会 1988年 20,21P 大学所蔵なので「543.5 N71」も
・『漠(ばく)さんの原発なんかいらない』 西尾漠 七つの森書館  1999年 32,33P 大学所蔵なので「543 N86」も

 2枚目 (表)

・「国会 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 報告書」 ダイジェスト版 4,7P
http://naiic.go.jp/blog/reports/executive-summary/

 2枚目 (裏)
・「国会 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 報告書」 ダイジェスト版 8,9P
http://naiic.go.jp/blog/reports/executive-summary/


宿題
 
 なし

講義中の問一覧

 問1 原発より高効率で安価、環境も優しい発電方式があるが、採用しない理由がある。それは何か?
 問2 パターンA:「人災である」と国会事故調で言われた福島原発事故再発防止のためには、倫理絶対主義と倫理相対主義のどちらが必要と考えるか? 
 問2 パターンB:「公衆の福利」を忘れた福島原発事故再発防止のためには、倫理絶対主義と倫理相対主義のどちらが必要と考えるか?
 問3 感想


 -講義内容-

 今回の講義は、「原発は安い」と考えている学生の皆さんが多かったので、急遽予定の内容を変更しました。「原発は安い」→「だから、電力会社は原発をする」のではないのです。この発想は、一般社会の中に通じる発想です。前回述べたように、公共サービスは一般社会に通じる発想が、通じません。逆転します。先に結論を書きますと、

 「原発は高い」→「だから、電力会社は原発をする」

 のです。これを伝えると驚く多くの学生の皆さんがいました。問3感想にも何十人も書いてくれました。自分の心の声を素直に書いて、しかも自分の無知を反省したり、嘆いたり、認めたり出来るのは素晴らしいことです。そこに希望を見出します。他方、一般国民の思い込みが重なって、あるいはマスコミの情報伝達不足や不勉強などが重なって「原発は安い」→「だから、電力会社は原発をする」と誤解されています。電力会社は一般の民間企業の面と公共サービスを担う独占企業の面の両面があり、誤解が生じやすいのです。そしてこの両面は、原発に関わる数々の矛盾やトラブルなどの原因になります。その実例を国会の事故調査委員会の報告書や計画被曝などで見てもらいます。

 最初に、講義で話したのは、これまでのレポート返却についてです。
 来週は、途中で半分返しましたが、残りとそれ以降のレポートを返却するので休まないで下さい、と伝えました。ちなみに、これまで14回の講義回数+宿題4回分(5枚)を合わせると1人19枚になります。1人2枚書く人もいますが1枚として、全体の出席率を約90%としますと

 19枚×249名×90%=4258枚 

 となります。出席表一覧を学生の皆さんに回してもらい、自分の持っているレポートと私とかみさんでつけた出席表一覧の相互確認をします。もし、手元にレポートがあり出席表一覧になければ「出席」と訂正します。
 少しだけでもコメントをつけて返信できた枚数は20%~30%でしょうから1000枚くらいでしょうか。これらのレポートと講義中の配布プリント、自筆ノートのみテスト中持込可です。また、最後の宿題が2P分だったので、2回分とカウントし、講義回数15回と宿題5カウント(4回分)=20カウントで小テストの点を計算することも伝えました。もし希望があれば、成績をつけた後でも、個人の成績の配分を本人に伝える(本人確認がいりますが)ことは可能です。 これまで2人だったと思いますが、問い合わせがありました。本人確認はメールでは難しいのでテストの口頭で申し出てもらうか、それ以降ならば学務課を通してもらうことが良いと思います。

 また、テストについては、これまでのレポートに書いてもらった問題や技術者倫理の基本用語など、講義中に出した内容が70~80%とする予定です。基本用語や概念を使った応用問題が20~30%の予定です。また、問題量が多いので講義中に自分で考えて頭の中でまとめられていないと時間切れになることが、過去のテストで多々ありました。倫理は自然科学のように基本単語や基本概念を多く覚える必要はなく、自分の頭で考えてまとめておくことが大切な学問なので、テストも自分の頭で考えておくことを中心に出すことにしています。

 さて、それでは次に本格的な内容に入っていきます。「原発は高い」→「だから、電力会社は原発をする」です。




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