講義録11 ブログの訂正 大飯原発再稼働の否定側からの検討

(文意不明、文末の言い回しミス、誤字脱字は沢山あると思います。ご了承下さいませ。また、講義内容に大分加筆しています。敬称は略させて頂きます。)

 台風4号に続き台風5号も接近してきています。
 日本国は、最も重要な収穫物、お米の時期に、台風がやってきます。秋の収穫時は巨大な台風が訪れ(音連れ)ます。私は、だから、日本人が自然のちょっとした変化でも敏感に感じるようになった、と考えています。タイやバンクラディッシュのように年に数回取れない地理的条件です。さらに、蒔(ま)いておけば収穫できる訳ではなく、平地が多いわけでもありませんから、数々の工夫が必要になります。日本国は世界の技術史の歴史上、特異な国家(中世以降で常に先頭グループに入っているという意味で)であるのは、これらの条件による、と考えています。
 そう考えると、台風は、被害、損害をもたらすものですが、日本人の根幹に関わる気象現象だと想います。日本人だけが、歌の中に季語を入れるのは、なんとも素敵ではないでしょうか。

 今回の枕話も、少し講義と関係がありました。

 講義録11は、関連エッセイ「「技術倫理」から「関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を決定」を考える」
:http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-149.html
 に加筆修正を加えたものです。ご参考下さい。


 目標

 :再稼働が決定した大飯原発の安全基準を知る
 :大飯原発の安全基準を一次資料を使って検討する
 :大飯原発の安全基準と福島原発事故原因を比較する
 :主張の矛盾を見抜く目を、大飯原発の安全基準で考える
 :肯定側と否定側の両側から論をぶつけて、自分の意見を考える
 :「QWERTY配列」の歴史を訂正し伝える

紹介した本

 :『キーボード配列 QWERTYの謎』 安岡孝一+安岡素子著 NTT出版株式会社 2008年 2800円+税
 :『どの宗教が役に立つか』 ひろさちや著 新潮選書 2005年 1000円+税
 :『メノン』  プラトン著、 藤沢 令夫訳  岩波文庫 2007年 500円+税

配布プリント

 1枚目(A3)
 (表):原子力安全・保安院 「ストレステストの進捗状況(発電用原子炉)」H24.6.18(月) 現在 
    原子力安全委員会への報告年月日:平成24年2月13日
    「関西電力株式会社大飯発電所3号機及び4号機の安全性に関する総合的評価(いわゆるストレステスト)一次評価に係る審査結果について」資料
    「添付 :関西電力株式会社大飯発電所3号機及び4号機の安全性に関する総合的評価(一次評価)に関する審査書(PDF形式:8,324KB)」 
    http://www.meti.go.jp/press/2011/02/20120213001/20120213001-3.pdf

    152P:「全交流電源喪失(基本シナリオ)」と「全交流電源喪失(地震・津波の重畳)」の図10-5 地震・津波の重畳時の原子炉(原子炉運転中)の冷却継続時間の評価

    156P: 表11-2 炉心損傷に係るイベントツリーと防護措置の関係  

 (裏):原子力安全・保安院 「ストレステストの進捗状況(発電用原子炉)」H24.6.18(月) 現在
    一次評価報告年月日:平成23年10月28日
    「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価(一次評価)に係る報告書の提出について(関西電力株式会社大飯発電所3号機)」資料
    「添付 :東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた大飯発電所(3号機)の安全性に関する総合評価(一次評価)に係る報告書(概要)(PDF形式:1,116KB)」の全て。「添付資料1-1」と「添付資料1-2」である。
    http://www.meti.go.jp/press/2011/10/20111028006/20111028006-2.pdf

    http://www.kepco.co.jp/pressre/2012/pdf/0519_1j_01.pdf

 2枚目(A3)
 (表):関西電力株式会社「今夏の需給見通しと節電のお願いについて」2ページ 「供給力確保の状況(8月)」 
     http://www.kepco.co.jp/pressre/2012/pdf/0519_1j_01.pdf
   
    :関西電力株式会社 多奈川第二発電所 
     http://www1.kepco.co.jp/energy/fpac/community/plant/07.html
    
 (裏):「原発運転再開 安全上の課題は」6月16日 15時49分 -NHK NEWSWEB-
     http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120616/k10015877341000.html

    :「新潟県上越市沖の海底に露出した熱分解起源メタンハイドレートを確認、採取に成功」2006/2/28 (画像は転載していません) 発表者 松本 良(地球惑星科学専攻 教授)
     http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2006/03.html

 宿題

  なし

 -講義内容- 

まず、講義録9-2「技術と社会は相補的」の訂正から行いました。次に2冊の回す本の説明をしました。
講義録9-2:http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-144.html

 経緯は、学生さんからのコメントで、「QWERTY配列」について『子供の科学』について、講義と違う内容がありました、と疑問を頂きました。以下、講義録9-3学生コメント集の箇所です。
講義録9-3:http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-145.html


○パソコンのキーボード配列は、効率のよさを考えた結果決まったと「子供の科学」に書いてありました。どちらが正しいですか?

返信:疑問を持った時、是非ともまず調べて見て下さい。その上で返信します。まず、かな入力のことではないでしょうか? かな入力は効率の良い入力方法ですよ。WORDなどの入力速度が最も速い人の上位者はかな入力者で占められています。もし、「子供の科学」の文章があれば教えてください。これ以上踏み込んだ返信が出来ません。

考察:安岡孝一先生からコメントを頂きました(一番下にあります)。

「子供の科学」:http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~yasuoka/publications/2010-09Kodomo.pdf

です。大変勉強になりました。御著書『キーボード配列 QWERTYの謎』 NTT出版  (2008年3月)を購入し一読して、第11回講義の冒頭で、ミスの訂正を行いました。
 安岡孝一先生に、お礼申し上げます。
 また、コメントで教えてくれた学生の○○くんにもお礼申し上げます。


 尚、考察は後に付け加えた分です。
 
 この講義録9-3にわざわざ、安岡孝一先生からコメントを頂きました。リンク先もつけてくださいまして、拝読致しました。さらに、安岡孝一著『キーボード配列 QWERTYの謎』をざっとですが拝読し、訂正しました。講義録9-2は以下の訂正を入れました。

 ----訂正----

訂正箇所

「 パソコンのキーボードの配列は、左上の文字の並びから、「QWERTY配列」と言われる。これは、タイプライターの時代、隣接キーが戻る前にタイプすると、タイプライターが壊れるので、「なるべく遅く打つように」という配列になっている。だから、左手の薬指や小指と最も使いずらいポジションに、最もタイプする「E」、多いタイプする「S」や「A」などが配列されている。最もタイプする「E」を右手の人差指で打てるように配列すると人によっては2倍の速度、95%の人が「使いやすい」と述べている。 」

 を訂正します。
 講義録9-3学生コメント集に、安岡孝一先生からコメントを頂きました。
:http://takagikenziro.blog.fc2.com/blog-entry-145.html
 安岡先生の以下の文章と本を参考として訂正します。

『子供の科学』 2010.9号 46-47P :http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~yasuoka/publications/2010-09Kodomo.pdf
『キーボード配列 QWERTYの謎』 NTT出版 2008年3月
 
 訂正後の文

「 パソコンのキーボードの配列は、左上の文字の並びから、「と言われる。これは、歴史を見ると、幾つもの配列パターンがあった。その中で、「QWERTY配列」に定まったのは、生産者側(主にIBM)の都合である。キーボード配列が定まっている方が生産者に都合が良いからである。そして、「タイプライターの時代、隣接キーが戻る前にタイプすると、タイプライターが壊れるので、「なるべく遅く打つように」という配列になっている。」という説は、俗説として広まっている。」

 安岡孝一先生にお礼申し上げます。
 また、コメントで『子供の科学』を教えてくれた学生にお礼申し上げます。
 
 以下本文が続きます。

 ----訂正終了----

 この経緯を簡単にですが、説明しました。ただし、高木の結論は「技術と社会は相補的である」です。安岡先生の「QWERTY配列」が、「タイプライターの機能を守るために決定した」から「生産者側の都合によって決定した」という事実の変更があったとしても、「社会背景によって技術が決定していく」という意味での「技術と社会は相補的」の点は残っていると考えています。もちろん、ご批判、ご質問をお待ちしております。
 それにしても、ネット社会の片隅で、こっそりとやっているブログにコメントを頂けて幸いです。勉強させて頂きました。そして、ネット社会の広がりにびっくりしました。これからも頑張って書き続けて生きたいです。 
 (余談です。というのも、私事ですが娘が産まれまして、てんやわんやの中でも何とか周りの家族の支えの中で、貴重な時間をもらって、このブログを書いているからです。大人になるとフリーの時間が減りますが、その分、やりたいことがはっきりしてきます。それは遅いんですが、これが私なのでボチボチやっていきたいです。)

 次に、2冊の本、 ひろさちや著『どの宗教が役に立つか』、プラトン著、 藤沢 令夫訳『メノン』の紹介をしました。ひろさちやさんは、本当に読みやすい本で、宗教に対するイメージががらっと変る本です。「そういう見方もあるのかー?!」と気づかされる本です。それでいて内容が深く、しかも、ひろさちやさんがご自身で考えていらっしゃるのが素晴らしいです。
 確か、ひろさちやさんは「銀行を信用していない家のたんす預金している」と公言して1億円以上盗まれたことがあるそうです。そういう風に自分の生き方を考えながら過ごしている姿は面白いものです。
 もちろん、カレン・アームストロング著『神の歴史』と解釈が違う点もあります。アームストロングはガチガチでしっかり資料に基づいた宗教観ですし、ひろさちやさんは「気づき」を大切にした宗教観です。2つを頭の中で比べてみると本当に面白いものが見えてきます。高木には、唯一神教の持つ硬さと精密さ、多神教の持つ和(やわらか)さと多様性が感じられます。

 プラトンの『メノン』は具体的に説明しました。
 私が20歳の時、友人に

 「なぁ、人間て素晴らしい生き物だよな。だって、魂が何度も生まれ変わっているんだよ。だから、人間て素晴らしいこと、善いことが出来るんだよな。すごいよな~」

 と言われたら、「え?何言ってんの?」となっていました。でも、『メノン』が言っていることはそういうことなのです。魂の不死があるから、あの世とこの世の全てのことを見てきているから善いこと=徳(善)が出来る、というのです。
 日本では、先ほどの仮想の友人の言葉は、宗教であって哲学や思想のイメージと違うと思います。しかし、プラトンの哲学の出発点なのです。ホワイトヘッドは「プラトンの哲学は、沢山のアイディアがあって西欧哲学の豊かさがある」と言っています。宗教までも含んだ豊かさ、同時にその出発点に「魂の不死」=「輪廻転生(りんねてんしょう)」がある宗教性が、ギリシャ哲学なのです。
 ただし、つけわえておかなければならない点があります。それは、高木の責任で申しますがハイデガーやオルテガのような実存主義的哲学が西欧に登場したのは、ここ100年ですが、それ以前に、インドや支那、日本にそれぞれの実存主義がありました。『メノン』を読んでいても、日本とは全然違う論証の仕方をしています。
 例えば、江戸時代の伊藤仁斎の論証に数学は出てきません。当時の日本の数学は世界最高レベルでしたが、「理」とは結びつけませんでした。対して、プラトンの『メノン』では、辺が2倍になると正方形のめんせきは4倍になるのが誰でも判るのは、魂の不死があるからだ、という風に論証に使われます。数学のように抽象世界に真実がある、と考える西欧哲学の癖を『メノン』の中に感じるのです。感じるだけで論文などにはしていません。詳しいことは検索してみてください。高木の推断ですので、誤っているかもしれません。

 以上の3冊を紹介しました。

 次に、具体的に検討する際に大切なこと、についてです。

付記:関西電力様より質問に対する返信を頂きました。まず、先にお礼申し上げます。
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