講義録2-4 学生コメント集と返信

 問4 感想

 学生コメント例(一部抜粋している場合があります。誤字脱字の変更、漢字への変換はありますが、本文変更はありません。タイプミスはあるかもしれません)


○マナー、気づかい、法律、倫理の狭い順に並べるところでは、それそれ比較対象が異なるので順番はつけられないのではないか?

返信:根本的な疑問でとても良いですね。ただ、私は「みんなの(社会の)ルール」でくくって提案してみました。1つの視点から完全でないにしろ見ていくのは大切だと思います。他方、○○(学生本名)くんの言う根本的な疑問(指摘)も忘れずに。


○学校は学生に対してかなりのルールを与えて縛っていると思う。別の先生などは自分に反抗出来ないようなルールを作る人もいる。それは教育としてどうなんだろうか? 今日の講義は日常的な様々な事を考えさせられた。

返信:何よりです。そうした話を聞くことはよくありいます。それが行き過ぎると悪い面が出てきますね。他方、教育は押し付けるという点もあります。具体例を知らないので本質的な話で以上になります。相談があればいつでもどうぞ。


○予見可能な事象についてはその倫理責任を問われるというのは、経営者側が反対意見を押し切って飛ばした今回のケースでも適応されるのですか?

返信:結論から言うと問われませんでした。何が予見可能か、の定義が難しいのです。今後やりますよ。


○トレイのドアの冗長性の話だけど、大便器のあるあの空間のドアは冗長性がないのではないか。プライバシーのために機能性を切り捨てているのか。無理やり上から出ればいいのか。

返信:そこはせめぎ合う点ですね。鋭いです。この視点をどんどん磨いていてください。上から出れるようなスペースになっていますね。


○フールプルーフの対策をしなければ法的責任が生じるとはいえ、最近は事故を製品のせいにする人が多すぎると思う。階段で人が転んで死んだら階段が悪く、包丁で手を切ったら包丁のせいだと言い出しかねない。

返信:深いねー思わずうなずきました。そうした自己責任放棄が国を滅ぼさぬように、と考えています。ともに頑張りましょう。


○人によって意見が代わる問というのは沢山あると思いますが、それを人が答えを1つに絞っている日常が存在することは怖いと思いました。

返信;実は人の怖さはそこにあります。鋭い気づきです。原発安全神話も1例ですね。


○冗長性について最後にやったが、納得できない部分がある。人間には右手と左手で冗長性があるといったが、同一機能を択一的に遂行できていると言えるのだろうか? 荷物を持つ等は出来るが、私の右手は字を書くことはほぼ無理だ。ボールを上手く投げることも難しい。こういった場合は冗長性があるというえるのだろうか。

返信;とてもよい視点ですね。機能と性能の違いで考えてみては如何ですか? 左手でもずっと使い続ければ右手と同じに近づきます。あるいは生まれたときに左手を選ぶと右手と同じになります。これは与えられている機能をFULL(フル)に発揮して性能にしていると考えます。とても良い視点でした。

○今日の講義では「倫理」のことをメインにやったのですが、まだイマイチ理解できませんでした。ロケットの打ち上げの失敗した蔡、実際に責任を一番受けることになるのは誰なのでしょうか。気になりました。(→返信;それはサイオコール社の社長です。)
 物に完璧というものはなく何かしらの欠点があるので向上することを忘れてはいけないと思いました。

返信:その通りですね。人に完璧もないものですよ。


○はやぶさの本が回ってきた時に"おわりに"だけを読んだけど、"技術より根性"と書いてあて面白いと思った"やる"という意思を貫けば、チャレンジャー号や原発のような事故は防げたのかもしれない。今は技術を考えて行動を決めることが多いけど、本当は技術のために技術はあるはずだなとふと思い出しました。逸脱の日常化や安全神話もこれに似ていると思う。

返信:その通りです。川口(「はやぶさ」のマネージャー名)さんの言う今生とは事前に僅かなリスク、ミスの可能性を消していく努力を惜しまない、と言う意味ですね。本当に素晴らしい意見ですね。


○今日の講義を聞いて、日本では気づかいというモノが良くも悪くも気づかううち浸透しているなと感じた。気づかいこそ美学という考え方があると思うが、気を使い過ぎて自分を苦しめているという一面もある、ある意味恐ろしいなと思う。

返信:恐ろしさを知ってこそ一人前と言う言葉を思い出しました。御明察。


○気づかいやマナーなど物事を計れなくても見分けられることが出来る日はくるのだろうか・・・。

返信:1つ1つ考えて生活すると自分なりに決められる日がくると思いますよ。そうすると人生は生活しやすくなり、老いること加齢することの良さが見えてきます。


○問1の問題が個人的に興味深かったです。単純で多くの回答が出る問題でしたが、自然と「倫理」以外の順番は殆ど人が同じになりそれらが人々の根底にしみついているのではないかと思いました。結局「倫理」とは何なのか完全に理解することは出来ませんでしたが、人々に根付いたルールのようなものではないかと思いました。

返信:問いが続くことは素敵なことですね。と同時に宗教を見ないようにしてしまったので、倫理の位置がばらばらになってしまったのではないでしょうか。よい考えを教えてもらい、気がつきました。有り難う。


○責任の在り所は難しいと思った。フールプルーフのポットの話も2つのボタンを押さないとお湯が出来ない仕組みではあるが、小さい子供はボタンを押したがるので正直まだ安心できる設計ではないと言えるのではないだろうかと思う。(→返信:どこで落ち着かせるかが今後の問題になっていきます。一緒に考えていきましょう。)
 車も、居眠り運転や飲酒運転を防ぐために運転する時に脳波を計ったり吸気中のアルコール濃度を計らないと動かないような仕組みが搭載されるのでしょうか?

返信:どうでしょうね。それは社会背景、民主主義の日本では私たちが決めることです。

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